ジャパンクール 肉筆浮世絵の世界
「春画展」の正式なタイトルは、「肉筆浮世絵の世界」です。
その展覧会の中に「浮世絵の春画」のコーナー(R18)があり、うれしいことに多くの老若男女で賑わっていました。
私は、江戸時代のそうそうたる天才絵師たち(写楽に春画作品はない‥写楽のファンとして写楽春画を見たかった)のデフォルメされた構図と精緻な筆による‘ど迫力の男女交合図’に感動しました。
とくに喜多川歌麿の浮世絵春画21点は、その絵画的なデフォルメとレアリテで正しく芸術そのものでした。
これを見た19世紀当時のヨーロッパの人びとは、感動でヘナヘナと腰を抜かしたことでしょう。
肉筆画では、葛飾北斎の「酔余美人図」(こちら下の絵)が、すばらしく息を凝らして見入りました。
「肉筆浮世絵の世界」展は、福岡市美術館で9月22日(火)まで開催、「えー!?春画?」と戸惑い迷っておられる方、まだご覧になっていない方には、せめて肉筆画の傑作だけでもお薦めいたします。
クドイようですが、浮世絵春画に「猥褻さ、卑猥さ」は、微塵もありません。
ヨーロッパが、頭を垂れた江戸期のジャパンクールを見て損はないと思いますので、行かれた方は、ぜひ春画コーナーにもお立ち寄りください。