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心の時空

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ロング・エンゲージメント  シネマの世界<第506話>

a0212807_10572593.jpgフランス映画の秀作「アメリ」(2001)の大ヒットで一躍有名になったジャン=ピエール・ジュネ監督(1953~)が、「アメリ」のあとに撮った2004年作品「ロング・エンゲージメント」(監督・脚本 Un long dimanche de fiançailles 長い婚約)もまた「アメリ」と同様シリアスな世界観とブラックユーモアに満ちた独特の映画です。
ジュネ監督は、「ロング・エンゲージメント」の中で対極にあるファンタジックな恋愛シーンと戦場のリアルな殺戮シーンを交錯させながら描きました。
撮影監督ブリュノ・デルボネルもジュネ監督の演出を良く理解し、徴兵前の恋人同士が、別れを惜しむシーンは、ロマンティックなa0212807_1141295.jpg美しい映像で、出兵した恋人が、遭遇する悲惨な戦場(塹壕の迫激戦)のシーンは、リアリティ溢れる残酷な映像で撮り、シリアスな中にも美しい映像で見せるミステリー・ロマンス映画にしました。
出演者も個性的で主人公の足に障害のある女性マチルドに「アメリ」の名女優オドレイ・トトゥ(1976~)、恋人のマネク役をフランスの若手俳優ギャスパール・ウリエル(1984~)、驚いたのは、なんとフランスの名女優マリオン・コティヤール(1975~ 2007年映画a0212807_117251.jpg「エディット・ピアフ~愛の賛歌」でアカデミー賞主演女優賞受賞)とアメリカの名女優ジョディ・フォスター(1962~ 何と言っても1976年映画「タクシー・ドライバー」 、1991年映画「狼たちの沈黙」、アカデミー賞主演女優賞2度受賞)の二人が、登場の少ない脇役で出演していたことです。
a0212807_1191347.jpg映画のストーリーは、第一次世界大戦中、フランス軍兵士5人が、過酷な軍務から逃れるため故意にケガ負傷するも発覚、軍法会議で死刑の判決を受けた5人は、ドイツとの最前線に送られ、激しい戦闘が、続く塹壕の外に武器もないまま置き去りにされました。
a0212807_11101640.jpgマチルドの婚約者マネクもその1人でやがてマネク戦死の報せが、マチルドのもとに届きました。
誰ひとり兵士マネクの最期(戦死)を見た者が、いないことからマチルドは、愛するマネクが、まだどこかで生きていると直感しました。
マチルドは、戦争が、終わると戦場へ行き、マネクの戦死をめぐる謎を解き明かしながら彼の行く方を追いました。
a0212807_11215238.jpg彼女は、パリで捜査専門の私立探偵を雇い、事実を調べながら自分の直感に従いマネクの消息を辿りました。
「ロング・エンゲージメント」は、イギリスの巨匠アンソニー・ミンゲラ監督(1954~2008病没、享年54才)の2003年作品「コールド・マウンテン」のプロット「あなた(君)との愛が私の生きるすべて、もう一度あなた(君)に会いたい」とa0212807_11223254.jpg良く似ています。
ミンゲラ監督作品の「コールド・マウンテン」は、南北戦争時代、南軍の兵士インマン(ジュード・ロウ 1972~)が、故郷のコールド・マウンテンで徴兵される前に出遭い、わずかな時間しか一緒に過ごせなかった最愛の女性エイダ(ニコール・キッドマン 1967~)にもう一度会うために徴兵された南軍を脱走、艱難辛苦に出遭いながら遠い故郷コールド・マウンテンへ徒歩で帰る物語です。
a0212807_11295857.jpgインマンは、南軍を追撃する北軍に囲まれる中、南軍野営地を脱走、脱走兵狩りの南軍追手を逃れながら湿地帯の原野や岩肌険しい山を経て、何百㌔も彼方のエイダが、待つ故郷コールド・マウンテンに徒歩で向かいました。
「ロング・エンゲージメント」、「コールド・マウンテン」ともにロマンス映画の佳作なので一途な愛をテーマにした映画が、好きな方にイチオシでお薦めいたします。
by blues_rock | 2015-08-18 00:08 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)