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心の時空

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敗戦70年メモリアル・デイに寄せて~シャトーブリアンからの手紙(前) シネマの世界<第505話>

日本の無惨な敗戦から70年、現在(いま)は、戦後なのか、また新たな大戦争の戦前なのか?‥雲行きが、まただんだん怪しくなってきました。(参考:集団的自衛権うんぬんの愚かさ
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毎年8月15日は、今を生きる私たち日本人にとって「敗戦メモリアル・デイ」‥愚かな戦争を二度としないために無条件降伏した敗戦を終戦記念日などという欺瞞的な表現、いい加減な言葉で誤魔化しちゃダメ!です。
今夜は、戦争の不条理、理不尽さ、残酷さ、滑稽さなど、とにかく愚かで悲しい戦争映画を描かせたらピカイチ
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の名監督、ドイツの巨匠フォルカー・シュレンドルフ監督(1939~ 「ブリキの太鼓」・「魔王」・「9日目」・「パリよ、永遠に」など傑作戦争映画の監督)が、昨年2014年に発表した新たな傑作戦争映画「シャトーブリアンからの手紙」(原題 La mer a l'Aube 夜明けの海)を紹介いたします。
a0212807_12201814.jpg私は、この映画を世界で起きたすべての戦争犠牲者の方々に捧げたいと思います。
シュレンドルフ監督は、代表作「ブリキの太鼓」で狂人独裁者ヒトラー率いるナチスドイツをグロテスクかつシュールな表現で、凶暴な権力の恐怖(悪の支配)、理不尽に抑圧された人間の悲劇を描き、独裁者と独裁者に暴力で支配された国家を痛烈に批判しました。
a0212807_122044100.jpgそして、シュレンドルフ監督の2014年新作「シャトーブリアンからの手紙」では、徹底したリアリズムで、ナチスドイツ支配下のフランス、シャトーブリアン郡にあった強制収容所での理不尽な見せしめ虐殺(史実)を描きました。
シュレンドルフ監督は、戦争中のフランスで起きた実話を静謐に見つめ、その史実を淡々とリアリズムに徹した演出で撮影しています。
a0212807_12213128.jpgこれに応えたブルガリアの撮影監督リュボミール・バクシェフ(1970~)の端正な映像も見事でした。
物語の骨子は、1941年10月、ナチスドイツ占領下にあったフランス古都ナントで1人のドイツ将校が、レジスタンスに暗殺されました。
ナチスドイツの独裁者ヒトラーは、報復(見せしめ)として即刻フランス人150名を銃殺するよう命令しました。
映画は、淡々とした語り口で報復の対象(見せしめなのでダレでも何人でもよかった)として銃殺されたフランス人27名処刑までの4日間を描いています。
a0212807_1223877.jpgフランスのシャトーブリアン郡ショワゼル収容所には、フランス国内の反ナチス抵抗運動で逮捕された政治犯や共産主義者たちが、収容されていました。
強制収容所にいる彼らが、ドイツ将校暗殺にも関与しているはずもなく、その不条理と理不尽さに見ている者の胸は、次第に締め付けられ苦しくなり、無力感でやり切れなくなります。
後編に続く)
by blues_rock | 2015-08-14 00:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)