チャイルド44 森に消えた子供たち(後編) シネマの世界<第517話>
教条的な上司のクズミン少佐(ヴァンサン・カッセル)は、レオに「理想国家のソ連とその指導者スターリンの掲げる思想に殺人は存在しない。」と事故死の調査(報告)を命じました。
だが、ソ連の国家理想とは、裏腹に鉄道線路沿いで子供(少年・少女)を狙った猟奇的な全裸変死体(手足を縛られ胃が摘出された溺死体)が、次々に発見されました。
レオは、クズミン少佐の指令‘事故にせよ’を無視して、子供だけを狙う精神異常者(サイコパス)の猟奇殺人事件が、拡大するのを阻止するため密かに真犯人逮捕の捜査を続けました。
レオの捜査で猟奇殺人の証拠が、次々に顕われ、失脚と粛清を恐れるクズミン少佐の率いる秘密警察からレオは、次第に疎まれるようになりました。
クズミン少佐は、自己保身のためレオに彼の妻で学校教師のライーサ(ノオミ・ラパス)にスパイの疑いがあるのでスパイの証拠を見つけ彼に逮捕するよう命じました。
それは、クズミン少佐が、レオに仕かけたワナ(妻のライーサを疑い保身のため見捨てスパイとしてでっち上げ逮捕させる)で、それを見破ったレオは、激昂、ライーサに近づき逃亡を手助けしようとした彼女の同僚教師(じつは秘密警察のスパイ)を殺してしまいました。
二人を出迎えたのは、地元警察署長のネステロフ将軍(ゲイリー・オールドマン)でした。
ネステロフ将軍は、レオにウラル山脈の鉄道線路沿いでも、レオが、捜査していた子供を狙った同じ猟奇的な殺人事件(全裸で手足を縛られ胃が摘出された溺死体)が、次々に起きていることを伝えました。
この続きを詳しく知りたい方は、映画の公式サイト(こちら)をご覧ください。
上映時間 2時間17分、ずっとサスペンスとミステリアスなスリルたっぷりの緊張感が続き、私は、ラストシーンでやっとほっとし救われたような気持ちになりました。
ちなみにプーチン大統領(元国家保安庁の秘密工作員)のロシアで「チャイルド44 森に消えた子供たち」の上映は、禁止になっています。
「チャイルド44」の続編を作者のトム・ロブ・スミス(右写真)は、2009年「グラーグ57」さらに2011年に「エージェント6」を発表しています。
「チャイルド44」の製作クルーとキャストで続編の2作品とも映画化して欲しいと切に望みます。