高温多湿の梅雨時は、‘金継ぎ’のベスト・シーズン ‥ 漆が、乾燥するのに最適条件(温度 26~28℃、湿度 80~90%)なので、毎日気忙しく、せっせ、せっせと、金継ぎ・銀継ぎ・錫継ぎ・梨子地継ぎ作業に励んでいます。
萬古急須(ばんこきゅうす)の蓋が、真っ二つに割れてしまいました。
長い間、使用していた急須なので愛着があり、割れを繋ぎ金継ぎしました。
小振りながら呉須の美しい華奢(きゃしゃ)な古伊万里のぐい飲みを二口入手、小さいほうの口縁に小さな欠けキズがあり、早速パテと呂漆でキズを繕い金継ぎにしました。
阪神淡路大震災で生き残ったブルーダニューブ(ブルーオニオンの写し)のディナー・プレートをパン皿として長い間使用していましたが、ある日、床に取り落しバラバラに破損してしまいました。
皿の破片を眺めていると大地震被災の早朝を懐い出しました。
薄い皿(磁器)の破片をつなぎ合わせ復元する作業は、根気の要る作業なので、修理を躊躇っていましたが、
一念発起金継ぎにトライしてみました。 (上:古伊万里「輪花染付鎬シノギ深皿」金継ぎ)
投げ出したくなる気持ちを抑えながら、どうにかこうにかできあがりましたが、我が腕の未熟さを思い知ることに
なりました。 (上:古伊万里「
輪花青磁染付竹笹図大皿」の金継ぎ完成写真)