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心の時空

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a day in my life

願えば叶う(四) ‥ 根来塗り 片口

根来塗りは、鎌倉時代に建立された紀州(和歌山県北部)根來寺を起源としています。
当時、陶器は、まだ高価で広く普及しておらず、大衆が、日常生活に使用する食器類や調理用具は、木椀か竹編の籠(カゴ)でした。                                (下写真:紀州、根來寺の全景)
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山奥にある根來寺の僧たちは、山の桧(ひのき)を切り出して、木椀、木鉢、木臼などに加工成形、これに木質の劣化防止と耐久強化のため、漆(ウルシ)を塗って長く大切に愛用しました。
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根来塗りの工程をざっと説明すると
1.木地を粗加工して数年(3年~5年)乾燥させる。
2.成形した木地に拭き漆を塗る。
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3.縁と底に麻布を漆で貼る。
4.黒漆を塗り乾燥させ磨ぐ作業を何度か繰り返えす。
5.仕上げに朱漆を塗り乾燥したら完成する。
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6.本物の根来塗りは、数年の歳月を必要とする。
豊臣秀吉の根来攻めによる戦火を逃れて大勢の漆器職人が、根来を捨て輪島・会津・薩摩など全国の新天地へ漆を求めて向かいました。
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一方、徳川家康は、根来衆(根来寺の僧兵)を直下の根来組(忍びの集団‘御庭番’)にして根来ネットワークによるインテリジェンス(諜報活動)に当たらせました。
この「根来塗り片口」は、江戸時代のものだろうと推察しています。
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桧の丸太を切り取り片口に成形した黒根来の大振り(径21㌢・片口部5㌢・高さ16㌢)な片口です。
私が、普段に使う「根来塗り 大椀」は、今風仕様で少しひ弱ながら修理しつつ愛用しています。
漆の詳細については、「漆(ウルシ)の話」と「漆(うるし)うるわし」をご参考にしていただけると光栄です。
by blues_rock | 2015-04-11 00:01 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)