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心の時空

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アンニュイ ~倦怠の季節~  シネマの世界<第466話>

大人の恋愛に成熟しているイタリアならでは、の 2013年映画「アンニュイ~倦怠の季節~」は、「つまらない派」と「よかった派」にくっきり二分される映画だろうと思います。
a0212807_152642.jpg性愛に歪んだイタリア人中年夫婦の愛を描いた官能的な映画ながらイタリア人男性のような恋愛に命がけの情熱を持ち合わせない男性が、見ても退屈なだけだろうと想像します。
「アンニュイ ~倦怠の季節~」のタイトルからイタリア人中年夫婦のセックスレス(性的倦怠)を描いた性愛映画ではありません。
主人公のイタリア人中年夫婦は、40代のダンディな麻酔医の夫とフェロモンあふれる美貌の妻で、妻を深く愛する夫の歪んだ‘愛と性’について映画のトレイラー(こちら)は、‘エロテック・サイコロジカル・ロマン’とクレジットしていますが、スケベな好奇心で見るとガッカリすると思います。
それにしても原題の「E La Chiamano Estate(そして彼らは夏を呼ぶ)」を「アンニュイ~倦怠の季節~」と変えた
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日本語タイトルのドン臭いこと(日本は劇場未公開でビデオスルー)、何というトンチンカンなセンスだろうとガックリ来ました。
確かにプロットは、イタリア人中年夫婦の、とくに夫の歪んだ愛のロマンスですが、暗鬱なストーリーなので鬱病a0212807_2105025.jpgの方には、あまりお薦めできません。
美しい妻アンナ(イザベラ・フェラーリ 1964~ 妖艶な美しさが魅力的)を深く愛する麻酔医の夫ディノ(ジャン=マルク・バール 1960~)は、妻のアンナとベッドを共にしてもアンナに触れようとしませんでした。
夫ディノを愛する妻アンナが、彼を求めてきても抱こうとはしません。
a0212807_2112190.jpgディノは、性的不能なのではなく、夜毎馴染みの売春婦(エヴァ Riccobono 1983~ トップモデルながら演技が上手い)のところへ出かけ、性欲を満たしていました。
アンナは、そのことを知っていますが、ディノを深く愛しているために別れようとしませんでした。
ディノとアンナは、若い頃に出遭いお互い一目惚れして愛し合い結婚しますが、ディノの精神は、仲の良かった
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兄が、自殺したこと、父親が、施設で亡くなったことなどの喪失感、虚無感から強迫神経症となり自己嫌悪に陥り自分を憎むようになりました。
最愛の妻アンナから愛される資格が、自分にはない、愛するアンナを幸せにしたい ‥ 延々と続くディノの歪んa0212807_215487.jpgだ妻アンナへの行為を愛と呼ぶのか、破滅行為と言うのか、映画のラストは、夜の海岸でアンナの幻影を見たディノが、暗い海の沖合に向かって歩いていくところで映画は、終わりました。
監督・脚本のパオロ・フランキ(1969~)は、ローマ国際映画祭で監督賞を受賞、アンナを演じたイザベラ・フェラーリが、主演女優賞を受賞、妖艶な美人女優イザベラ・フェラーリの美しい裸体は、必見です。
by blues_rock | 2015-03-24 01:40 | 映画(シネマの世界) | Comments(3)
Commented by ななし at 2015-03-27 20:03 x
ヤンスウさんのレビュ-はとても興味深いです。以前、結婚に関する疑問で
ちらと頭に浮かんだ事柄があるので、コメントさせて下さい。結婚
生活では、ベットの上での歯車の不具合は、お互いに愛情深い者
同志であればあるほど、深刻な悩みになりますね。おそらく離婚
を考えるカップルはどのくらい原因の核心を相手に告げられるかという
と、このようなケ-スの悩みは異性の相手に殆ど言えないのでは・・
この主人公は残念ながら、自殺を選んだようですが、もし、「カウン
セラ-」にかかって、自分の闇の感情を修正できたら少し違った展開が・・

ブエノスアイレスは、意外にも世界で一番カウンセラ-の多いところだそうです。それは、
ヨ-ロッパから移民した人々が郷愁のあまり、メンタルでのダメ-ジを受けた心を、
お金をかけてでも修正をしようとしている人が多いからとか。日本でも親の
戦争トラウマで子供に恐怖の感情を引き継ぎ、子供は結婚してからなぜかわか
らぬまま通常ではたたなくなる人も・・それが不安という世代間の負の連鎖
からきているものだということは意外と知られていない・・わかれば、異性間
で思いやりの心がめばえ、気持ちの擦れ違いを修正することができるかも。
たつという心理状況が脳からの指令に従っているメカニズムを理解すると、夫婦間の
溝や不幸をどれだけ救えるか・・戦争の後遺症はまだまだ続く・・



Commented by blues_rock at 2015-03-28 17:04
精神分析をともなうカウンセリングのような‥丁寧なコメントありがとうございます。
ななし様の結婚についてのコメントを拝見して私は、3本の映画を憶い出しました。
イングマール・ベルイマン監督の1973年作品「ある結婚の風景」、スザンネ・ビア監督の2004年作品「ある愛の風景」、ジム・シェリダン監督による「ある愛の風景」のリメイク2009年作品「マイ・ブラザー」です。
結婚もまた女と男が、幸せになるための道具であるはずなのに、道具に振り回され不幸になるカップルの如何に多いことでしょうか?
Commented by ななし at 2015-03-28 21:08 x
ベイルマン他3本の映画は私も興味深いので、借りてみてみようと思います。
私も先進国(?)でこうも離婚の%が高い事をかねがね疑問に思っておりま
した。ドラマや映画の題材にはならないごく普通の平凡な幸せを享受している人々
(こちらの方が多いわけで)にとっては、波乱万丈なカップルは不思議に思える
かもしれません。この主人公達はしかし繊細な神経の持ち主であり、人間味
たっぷりの愛すべき人達なのかも・・おすすめの映画ありがとうございます。