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心の時空

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第七の封印  シネマの世界<第461話>

スウェーデン映画「第七の封印」は、イングマール・ベルイマン監督(ならびに脚本)の1957年作品です。
a0212807_18385668.jpg映画は、ベルイマン監督の宗教観である「神の沈黙」をプロットにした作品の一つで、中世(13世紀ごろ)のスウェーデンを舞台に10年に及ぶ無益な十字軍遠征に参加した騎士と彼に付きまとう死神との対決を描いています。
騎士アントニウス(マックス・フォン・シドー 1929~)と死神(ベント・エケロート 1920~1971)が、対決するシーンは、舞台演劇を見ているように端正でベルイマン監督の舞台演出家としてのキャリアが、生きているように思いました。
a0212807_1840284.jpgベルイマン監督は、1957年には「第七の封印」のあと「野いちご」を発表、2本ともグンナール・フィッシェル撮影監督が、撮影しています。
グンナール・フィッシェル撮影監督によるモノクロ映像の絶妙なトーンは、先の「野いちご」ですでに書きましたが、その撮影技術は、前作の「第七の封印」でも見事に表現されていました。
a0212807_18415686.jpg映画のストーリーは、騎士アントニウスと従者ヨンス(グンナール・ビョルンストランド 1909~1986)が、10年に及ぶ無益な十字軍遠征から帰国して見たものは、貧困にあえぎ神にすがる哀れな民衆たちとペストの蔓延する荒廃した祖国の姿でした。
騎士アントニウスは、自分の後を追う死神に自分の命をかけたチェスの勝負を挑むものの決着が、なかなかつきませんでした。
騎士アントニウスは、死神とチェスを続けながら、妻や臣下が、自分の帰りを待つ城に向かいました。
a0212807_18425359.jpgそれは、十字軍遠征で荒んだ自分の信仰をもう取り戻し「神の存在」を確かめるためでした。
その旅の途中、騎士アントニウスと召使ヨンスは、ペストで家族を亡くした少女、下劣な聖職者たち、魔女として火あぶりの刑される女、ペストを天罰と自虐する狂信者たち、世界の終焉に怯える庶民、屈託のない旅芸人一座など様々な人たちに出遭いました。
騎士アントニウスは、自分の城を目の前にした夜、死神とのチェスの勝負に敗け、魂の救済もできないまま朽ちa0212807_18474861.jpg果てた城で妻たちと再会しました。
死神は、アントニウスとそこに居合わせた者たちが、最後の晩餐を終えると全員の命を奪いました。
死神からいち早く逃げていた旅芸人の家族は、翌朝丘の上で死神に連れられ「死の舞踏」(下の写真)を踊るアントニウスたちの姿を見ました。
映画は、また旅に出る旅芸人の家族を見送りながら終わりました。
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旅芸人の妻役のビビ・アンデルソン(1935~ 「野いちご」にも出演)が、チャーミングで魅力的でした。
by blues_rock | 2015-03-12 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)