リヴァー・フェニックス、愛と呼ばれるもの シネマの世界<第447話>
ピーター・ボグダノヴィッチ監督(1939~)の淡々とした恋と音楽(カントリー&ウェスタン)の青春映画(ロード・ムービー)なのでストーリーにこれと言った盛りあがりはありませんが、‘リヴァー・フェニックス’ファンには、グッと来る映画でしょう。
ニューヨークで暮らすミランダ(サマンサ・マシス 1970~ 「アメリカン・サイコ」に出演)は、父親の影響もあり大のカントリー音楽好きでカントリー・ミュージシャンになるためカントリー音楽の聖地テネシー州ナッシュビルを訪ねました。
さっそくライブハウス・カフェ、ブルーバードのオーディションを受けに行きますが、受付時間を過ぎていました。
そのライブハウスでオーディションに遅刻した地元のカントリー・ミュージシャンの卵ジェームズ(リヴァー・フェニックス)に出遭いました。
そこで同じく地元の女性で歌は、ヘタながら舞台女優を夢見るリンダ(サンドラ・ブロック1964~ 1994年映画「スピード」でブレイクする前ながらすでに演技に華があります)と知り合い、安モーテルのルーム・メイトとして次のオーディションを目指して暮らし始めました。
リヴァー・フェニックスは、劇中で自作の曲ほか数曲、自分でギターを弾きながら歌い、当時恋人であったサマンサ・マシスと野外ライブでデュエットするシーンは、二人とも息の合った好いコーラスを聴かせてくれました。
サマンサ・マシスの歌う「神様は女だったかもしれない」もなかなかいい歌で感動しました。
1993年の夏に「愛と呼ばれるもの」が公開されたその秋、リヴァー・フェニックスは、ジョニー・デップなど友人と共同経営していたハリウッドのナイトクラブ前で薬物の過剰摂取で倒れ心不全により死亡しました。