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ユージュアル・サスペクツ  シネマの世界<第436話>

「ユージュアル・サスペクツ」とは、‘常連の容疑者たち’という意味で映画の主人公五人は、いずれ劣らぬ前科持ちの犯罪者たちです。
a0212807_20383375.jpgミステリーとサスペンスが、合体した犯罪映画「ユージュアル・サスペクツ」(1995年公開)の面白さは、この五人の悪党(ワル)たちが、醸し出す得体の知れないキャラクターに尽きると言えるでしょう。
悪党(ワル)五人を演じるそれぞれ俳優たちのもつ特長をフルに生かした監督・製作のブライアン・シンガー(1965~)と脚本のクリストファー・マッカリー(1968~)この新鋭コンビが、練りあげた筋立て(プロット)は、実に秀悦で見事な手腕です。
ブライアン・シンガー監督の2008年作品「ワルキューレ」(史実であるドイツ陸軍貴族将校グループによるヒトラー総統暗殺計画を描いた映画‥主人公のドイツ陸軍貴族将校役のトム・クルーズに凛とした気品が感じられずミスキャストながら)も結構おもしろい映画でした。
a0212807_20443672.jpg脚本を書いたクリストファー・マッカリーは、当時27才、この「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー賞脚本賞を受賞、ケヴィン・スペイシーが、助演男優賞を受賞しました。
映画のストーリーをネタバレしないように要約するとカルフォルニア州サンペドロ港に停泊中の船が、突然爆発し炎上、焼けた船内から銃殺死体を含む多くの遺体が、見つかりました。
a0212807_20481297.jpg船は、マフィアの麻薬密輸船でマフィアと対立するギャング組織の抗争と思われました。
事件の捜査官クイヤン(チャズ・パルミンテリ こちら)は、ただ一人無傷で生き残った男ヴァーバル(ケヴィン・スペイシー 1959~ すばらしい演技です)を厳しく尋問します。
変形した片足を引きずるようにして歩く障害者のヴァーバルは、もともとケチな詐欺師でクイヤンの尋問に事件
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の経過をぽつりぽつり語り始めました。
密輸船爆発の6週間前、強奪事件が発生、その容疑者として常連の容疑者(ユージュアル・サスペクツ)5人が、a0212807_20495244.jpg集められたこと、その5人の容疑者とは、元汚職刑事のディーン(ガブリエル・バーン 1950~ アイルランドの俳優)、強盗コンビのマイケル(スティーヴン・ボールドウィン1966~ ボールドウィン4兄弟の末っ子、狂気をおびた表情に迫力)とフレッド(ベニチオ・デル・トロ 1967~)、爆弾製造の請負人トッド(ケヴィン・ポラック 1957~)そしてヴァーバルだったこと、5人は、宝石強奪を行い成功するも欲を出した次の強奪計画に失敗、大a0212807_20523961.jpg損したこと、意気消沈した5人の前に、ナゾの弁護士コバヤシ(ピート・ポスルスウェイト 1946~2011、イギリスの俳優)が、現れマフィアの麻薬密輸船を襲撃したら報酬9,100万㌦を払うと言われたことなどヴァーバルは、捜査官クイヤンに話しました。
ただ、その顔も声も知る者のないナゾのギャング「カイザー・ソゼ」の名前をヴァーバルは、口にして怯えていました。
映画は、繰り返し出て来る映像、トリッキーな仕かけ、それをヴァーバルの回想でそれぞれの事件経過をカットa0212807_21023100.jpgバックして見せるという時間軸で5人の悪党(ワル)による犯罪の顛末をキレのよい巧みな構成で描いたクライムミステリー・サスペンス映画の秀作です。
「ユージュアル・サスペクツ」のエンディング・シーンを見て、撮影当時30才であったシンガー監督のクールな演出に感心しました。
by blues_rock | 2015-01-09 00:09 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)