夢か妄想か‥東アジアの未来(前)
日本の首相の笑顔は、強張(こわば)っていて、中国の国家主席たるやソッポ向いて素っ気ない顔していました。
お互い国内メディア向け(ニュース写真用)のポーズとはいえ、その表情から国益のためキライな相手と握手しなければならない日本国首相と東アジアで唯一思うようにならない日本にイラ立つ中国共産党総書記(国家主席)、二人の心中が、透けて見えなかなかおもしろい写真でした。
12月14日総選挙(衆議院議員選挙)の前日、その首相が、党首として率いる自民党政権の圧勝予想に慌てたのか、現中国政権の最高権力者(国家主席)が、12月13日南京市で1937年の南京事件に触れ、これまでの強面(こわもて)ぶりを少しトーンダウンして「中国と日本の両国民は、代々にわたり友好を続けなければならない。少数の軍国主義者が、起こした侵略戦争によって、その民族(日本国民)を敵視すべきでない。」と‘有権者(日本国民)’へ日本政府の中国政策に反対するようメッセージしました。
強面(こわもて)が、ウリの国家主席による懐柔パフォーマンスも時すでに遅く不発、下馬評通り自民党の圧勝に貢献した最大の功労者は、‘棄権した50%の有権者’と皮肉なことに‘歴史の墓を掘り起こし日本攻撃した中国と韓国の両政府’で、今ある日本の平和と安寧をこれからも維持しようとする日本国民の不快感を刺激しました。
いまや朝鮮半島をほぼ手中に収めた覇権国家の中国ですが、その朝鮮半島の向こうにある環太平洋の列島、眼目(がんもく)の日本国が、中国のライバル覇権国アメリカと軍事同盟を結び、中国(共産党)を袖(ソデ)にすることに怒り心頭なのを少し抑える作戦なのかもれません。 (1887年フランス人画家ビゴーの風刺画 : 朝鮮半島を獲ろうとする中国と日本、横どりを狙うロシア)
朝鮮半島38度線以北の北朝鮮は、歴史に鑑みても古代から今に至る中国の朝貢国ですから三代目に少し手を焼いているようですが、中国には赤子の手を捻るようなものノープロブレムでしょう。
朝鮮戦争休戦ライン(38度線)の南、韓国女性大統領は、半島の歴史をご存じないと見え、やたら親中国なので現中国政権にとって飛んで火に入る夏の虫のようなものです。
古代中国は、3世紀(280年頃)の「魏志倭人伝」を見ても分かるとおり、倭国(古代日本)を魏の朝貢国(中国を宗主国とする属国)と見下した外交政策をとり、一方7世紀の遣隋使(600~618、5回派遣)、7~9世紀の遣唐使(630~200年続き推定20回派遣)では、大和朝廷の勅書(‘日昇る国’の天皇から‘日沈む国’の帝へ臣下扱いの手紙)を帯同、その時の中国王朝は、この受取りを拒否しています。(後へ続く)
JR高速船ビートル(片道2時間55分、往復5,000円)
参考2 : 7世紀(663年)朝鮮半島白村江(はくすきのえ)の戦い⇒こちら