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心の時空

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a day in my life

女はみんな生きている  シネマの世界<第423話>

a0212807_232945100.jpgフランスの女性監督・脚本家 コリーヌ・セロー(1947~)の2002年年公開映画「女はみんな生きている」は、フランスの有名な映画賞セザール賞において最優秀若手女優賞ほか4部門を受賞しました。
フランスで公開された時のタイトル「Chaosカオス(混沌)」が、どうして「女はみんな生きている」に意訳されるのか‥配給会社のレベルが、イマイチなのか、字幕翻訳家による無粋なのか、プロットから判断して原題のとおり「私のカオス」とするか、意訳するなら「私は生きている」にしたほうが、映画のタイトルとしてマッチすると思います。
セロー監督のエスプリの効いたユーモアたっぷりの演出センスとテンポのいいカット割りが、すばらしく、映画に出て来るテンコ盛りのフランスの社会問題‥密入国移民、マフィアによる売春組織、麻薬の氾濫、個人主義による家族崩壊と、どれも深刻で重い社会問題であるはすなのに映画は、実にドライでカラッとしています。
a0212807_23302151.jpg映画のストーリーは、女性たちの活躍が、見ている者の予想を裏切り、奇想天外な展開と痛快なアクションでサスペンス満載の小気味よい映画です。
映画は、冒頭で登場する事件(ドラマのきっかけ)が、二つに複層して展開していきます。
パリに住むごく平凡な主婦エレーヌ(カトリーヌ・フロ 1956~)は、グウタラでいい加減な大学生の息子と何に対しても冷淡で無感動かつ身勝手な夫(ヴァンサン・ランドン 1959~「母の身終(みじま)い」の息子役)の身のまa0212807_23311546.jpgわりの世話に明け暮れる毎日にうんざりしていました。
ある日、ふとした出来事でアルジェリア移民の若い娼婦(ラシッダ・ブラクニ セザール賞新人女優賞受賞)に関わったことから、とんでもない事件に巻き込まれて行きました。
主婦エレーヌが、自我と社会正義に目覚め、彼女を家政婦くらいにしか見ていない家族(夫と息子)の世話(家事)を放り出し、アルジェリア移民の娼婦をマフィアから救おうと繰り広げる痛快サスペンス、アクション、コメデイとストーリーは、ドラマチックに展開していきます。
日本のお笑いは、どん臭くまったく笑えませんが、この映画のユーモアセンス(セロー監督のお笑いセンス)は、a0212807_2334151.jpg抜群でシーンごとにクスクス笑い、プッと噴き出し、ニヤリとしながらテンポ良く、あっという間に映画は、終わります。
余談ながらフランスでは、1965年まで一家の主婦が、外で仕事する場合、夫の許可証を提出しなければならなかったとのこと、信じられないでしょうが、本当のことです。
by blues_rock | 2014-12-05 00:05 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)