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心の時空

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未来世紀ブラジル  シネマの世界<第391話>

モンティ・パイソン(1969年結成、メンバー6名)は、現在もカルト的な人気のあるイギリスのコメディ集団です。
モンティ・パイソンは、結成当時コメディ界のビートルズと称され、本家のビートルズのギャグやユーモア(映画やミュージック・ビデオ)からの影響を感じられるものがあります。
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「未来世紀ブラジル」(原題:Brazil)は、そのモンティ・パイソンの一人、テレンス・ギリアム(1940~)が、1985年に監督した異色SF映画の傑作です。
まあ、さしずめ異色西部劇の傑作「エルトポ」(こちら)のSF映画版といったところでしょうか?
a0212807_0185292.jpg30年を経た現在も異彩を放ち、熱狂的なファンをもつSF映画です。
熱狂的なカルトファンをもつという意味では、「ブレードランナー」(こちら)と似たようなタイプの映画といえるでしょう。
映画のタイトル「未来世紀ブラジル」の‘ブラジル’は、国の名前ブラジルと何の関係もなく、映画の中でサウンド・トラックに使われていたラテン(サンバ)の名曲「ブラジル」(ヴァージョンを変え何度も出てきます)に由来しています。
映画に出演している俳優陣も名優ぞろいでジョナサン・プライス(1947~ 「パイレーツ・オブ・カリビアン」のスワンa0212807_024913.jpg総督で有名)、ロバート・デ・ニーロ(1943~)、キム・グライスト(1958~)、マイケル・ペイリン(1943~ モンティ・パイソンの一員)、ボブ・ホスキンス(1942~2014)ら錚々たる顔ぶれです。
映画のプロットは、市民の自由を認めず情報統制する独裁国家「20世紀のどこかの国」、が舞台の不条理劇で、ギリアム監督は、その「20世紀のどこかの国」の暗黒社会で発生する滑稽(こっけい)な事件を得意のブラックユーモアでシニカルに描いています。
a0212807_0291533.jpg独裁国家「20世紀のどこかの国」の情報省は、テロ事件の容疑者「タトル」を「バトル」と書き間違えてしまいました。
公安警察は、テロに無関係の市民バトル氏を強制連行していきました。
その一部始終を目撃していた上の階に住むトラック運転手ジル(キム・グライスト)は、公安警察に強く抗議しますが、全く相手にされませんでした。
情報局に勤務するマザコンのサム(ジョナサン・プライス)は、この重大なミスを解決すべく試行錯誤しているとa0212807_0314513.jpgき、情報省に抗議に来ていたジルが、自分の奇怪な夢にたびたび出てくる美女そっくりであることに驚きました。
ある日、サムは、自宅の空調ダクトが、故障していることに気付き、国営のダクト修理会社に連絡してもいつになるか分からないとのらりくらりの対応にウンザリしました。
するとどこからともなく非合法のダクト修理屋タトル(ロバート・デ・ニーロ演じるタトルが実におもしろい)が、現われ勝手にさっさと直してしまいました。
サムは、たびたび見る夢の中で鎧兜(ヨロイカブト)をまとったサムライの怪物と戦い、ジルそっくりの美女を救う夢を見ました。
a0212807_0332155.jpgサムは、ジルの正体を知るために拒んでいた母親のコネによる情報省内の昇格を受入れ、上司で友人のジャック(マイケル・ペイリン)の元を訪ねました。
「未来世紀ブラジル」は、サイエンス・フィクションの不条理劇で、そのシュールな映像感覚が神秘的で、今でもカルトな熱狂的ファンの心をつかんで離さないのも頷けます。
「21世紀のどこかの国」の才気ある映画監督が、SM小説の傑作「家畜人ヤプー」を「未来世紀ブラジル」風な脚色によりSFX&VFX映像技術で映画にしたら、かなりインパクトのあるカルト映画の傑作になるのでは‥と私は、密かに奇才監督の出現を心待ちにしているところです。
by blues_rock | 2014-09-10 00:10 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)