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心の時空

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早熟のアイオワ  シネマの世界<第382話>

ロリ・ペティ(1963~)は、アメリカの女優(1991年「ハートブルー」、1992年「プリティ・リーグ」 に出演)にして映画監督さらに俳優の才能を見出す‘目利き’でもあります。
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ペティ監督の自叙伝的映画「早熟のアイオワ」(2008年作品、原題「The Poker House」監督・原案・脚本)が、6年経った2014年2月に日本公開されました。
a0212807_7281968.jpg今や大女優のジェニファー・ローレンス(1990~ 現在24才)と人気絶頂のティンエイジャー女優クロエ・グレース・モレッツ(1997~ 現在17才)が、当時まだジェニファー17才、クロエ10才と初々しく、少女ジェニファーの瑞々しい演技とクロエの屈託のない天真爛漫な演技を見て‘新作ではないのになんで今ごろ公開?’と最初首を捻られた方も多いと思います。
a0212807_7285938.jpg2008年に映画が製作された当時、ジェニファーもクロエもまったく無名の子役でした。
現在(いま)では、若くして名女優となったジェニファー・ローレンスは、すでに2度アカデミー賞主演女優賞を受賞(2010年映画「ウインターズ・ボーン」こちら、2012年映画「世界でひとつのプレイブック」こちら)する逸材女優で「早熟のアイオワ」の撮影a0212807_7312298.jpg当時、まだ17才であり長編映画への初出演でした。
クロエ・グレース・モレッツは、2010年公開映画「キック・アス」に出演し、ヒット・ガール役で大ブレーク、当時まだ10才の子役女優ながら可愛らしく天真爛漫な少女役を好演しています。
この二人の共演ならヒット間違いなしと踏んだ日本の映画会社が、慌てて配給権を手に入れ今年の2月一般劇場公開したのだろうと推察します。
a0212807_736955.jpg女優としてキャリアのあるペティ監督の‘女優(俳優の才能)’を見抜くチカラは、さすがだと思いました。
映画は、1976年アイオワ州の閑散とした田舎町に‘ポーカーハウス(「早熟のアイオワ」の原題)’と呼ばれる博打場・酒場・売春宿を兼ねたような家があり、麻薬(ヘロイン・コカイン)を常習し酒浸りの売春婦サラ(セルマ・ブレア a0212807_7374395.jpg1972~ 自堕落でだらしなく破滅的な売春婦の母親役は出色です)を母親にもつ三姉妹の少女たちの衝撃的な暮らしを描いています。
長女アグネスのジェニファー・ローレンスと三女キャミーのクロエ・グレース・モレッツ、さらに次女ビーのソフィア・ベアリー(1995~ 彼女もすばらしい演技を披露)が、演じる劣悪な環境下で暮らす三姉妹のリアリティ溢れる存在感(自然な演技)は、こa0212807_7392353.jpgの映画一番の見どころです。
夜ごとポーカー賭博や売春婦を求め、麻薬の売人やギャングなどロクデナシの男たちが、ポーカーハウスにやって来きました。
いつも麻薬と酒で朦朧(モウロウ)とし呂律(ロレツ)の回らない売春婦の母親サラに代わり14才の長女アグネスが、幼い妹二人の面倒を見て懸命に生活を守っていました。
a0212807_7401178.jpg勉強好きでスポーツ(バスケットボールの選手)のできるアグネスでしたが、自分にやさしく接してくれる母親の愛人でポン引きの男に恋をしていました。
冷酷な母サラは、朦朧(モウロウ)とした呂律(ロレツ)の回らない口調でアグネスに自分と一緒に売春するよう迫りました。
a0212807_7422415.jpgアグネスは、そんな残酷な辛い現実に耐えながら何とか自分と妹たちを守っていましたがある日、いつものようにやさしくキスしてくれた母親の愛人からアグネスは、突然レイプされました。
そのことを母親のサラに言っても自分の愛人を庇(かば)い、レイプされた自分の娘を庇(かば)うどころかハグし慰めようともしませんでした。
a0212807_7425764.jpgついにアグネスは、妹二人を連れ姉妹三人で人生を変えようと決意しました。
ロリ・ペティ監督は、自分自身の過酷な少女時代を映画化するにあたり、俳優デビッド・アラン・グリア(1955~ 映画にも出演)に脚本を依頼、自分も加わり共同で脚本を書いています。
映画の終盤、長女アグネスが運転する車の中で次女ビー三女キャミーの三姉妹一緒に声を張りあげ楽しそうに
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マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」(予告編1分12秒から こちら)を歌うシーンは、三人の明日への希望を予感させる感動のシーンで見ている者の気持ちを安堵させます。
by blues_rock | 2014-08-19 05:11 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)