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心の時空

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a day in my life

恋、してしまうもの

詩人小椋佳(1944~)が、1981年に発表したLPアルバム「いたずらに」に収録されていたB面2曲目の「恋、してしまうもの」くらい、‘恋というもの’の本質を表現しているこれ以上の詩を私は、他に知りません。
‥恋はするもの、されるもの、ながら、自分では、どうしようもなく「恋、してしまうもの」(こちら)です。
     
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     今年始めた 鉢植えの        出窓近くの 夕顔の
     一輪ごとの 白い花          閉じる季節の もの足りなさを
     逢ったばかりの あの人に       預けるだけで いいものを
     恋はするもの されるもの        いえいえ 恋はしてしまうもの
     何もしてない 時がふえたり     電車ひと駅 乗り過したり
     
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     もう何年も ひき出しの         奥に寝ていた ノートなの
     半分以上 白いまま          次の事件を 待っていたよう
     あなたのことを 書き始め       あなたのことが 書き切れず
     恋はするもの されるもの       いえいえ 恋はしてしまうもの
     壁の暦に しるしつけたり       電話鳴るたび鏡を見たり
     
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     なぜかあなたの ことだけは      のどにつかえて 石のよう
     とくに親しい 友だちに         華やぐ声で 話したいのに
     季節待ち切れず 咲くキンセンカ
     恋はするもの されるもの       いいえ してしまうもの
by blues_rock | 2013-11-07 23:44 | 詩/短歌/俳句/小説 | Comments(0)