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心の時空

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ブレードランナー  シネマの世界<第364話>

イギリスの名匠リドリー・スコット監督(1935~)の1982年作品「ブレードランナー」を2007年スコット監督が、自ら総指揮をとり、ファイナル・カットしたニューヴァージョンの「ブレードランナー」を見ました。
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SFX映像のスペシャリスト、ダグラス・トランブル(1942~「2001年宇宙の旅」の特撮スタッフ)を迎え、デジタル最新技術を駆使しオリジナル・ヴァージョンにあった細かい撮影ミスを修正、フィルム映像をブラッシュアップし高画a0212807_20283433.jpg質映像にしました。
原作は、アメリカのSF作家フィリップ・K・ディック(1928~1982)の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」で1982年封切り当時、映画は、前衛過ぎて一部のSF映画ファンを熱狂させただけでカルト映画扱いでした。
高層ビルの立ち並ぶ廃墟と化した都市に人口が密集、混沌としたアジア的な近未来社会を表現するためスコット監督は、かって日本に滞在した時、印象に残った新宿歌舞伎町のイメージを膨らませ、映画に日本語の看板や日本風俗、日本語の会話を多く取り入れました。                           (上写真:リドリー・スコット監督)
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サウンドトラックの作曲家ヴァンゲリス(1943~)によるシンセサイザー音楽も効果的でした。
2019年、環境が一段と悪化した地球の人類の大半は、すでに宇宙に移住していました。
a0212807_2033176.jpg地球に残された人たちは、都市部に集まり高層ビル街の隙間で密集して生活していました。
人類は、高度に進化した遺伝子工学を駆使し宇宙開発のために‘レプリカント’と呼ぶ人造人間(アンドロイド)を大量に製造、宇宙空間での過酷な労働に従事させていました。
a0212807_20333061.jpgレプリカントは、外見上本物の人間とそっくりでしたが、感情をもつ能力に欠けていました。
しかし、最新型レプリカントは、製造から数年経つと感情が芽生え、主人である人類に抵抗し反乱を起こすようになりました。
人間社会に紛れ込んでレプリカントの反乱を起こす彼らを処刑するのが、「ブレードランナー」と呼ばれる専任捜査官でした。
元ブレードランナーのリック・デッカード(ハリソン・フォード 1942~)は、人間と同じ感情をもつレプリカントを処刑するという仕事に疑問をもちすでに引退していました。
ある日、リックは、彼の優秀な能力を評価する元上司から「最新型レプリカントが、地球に侵入し反乱を起こしている。」と呼び出され「ブレードランナー」a0212807_20371570.jpgへの現役復帰を強要されました。
捜査のために最新型レプリカントの開発会社タイレル社社長に面会に行き、秘書のレイチェルに惹かれました。
人類に紛れこんだ侵入レプリカントを次々リックは、始末しました。
最後にレプリカントのリーダー、ロイ(ルトガー・ハウアー 1944~)と対決したときリックは、彼らが、地球に侵入した本当のミッションa0212807_20375117.jpg(命をかけた目的)を知りました。
映画ラストのシークエンスで見せるリックとロイの対決が、壮烈なので、リックとロイの別れに切ないものがありました。(右のシーン)
映画は、「床に置かれた小さな折り紙」を映して終わりますが、リドリー・スコット監督のダンディズム(美意識)を感じるエンディング・シーンです。
by blues_rock | 2014-06-26 00:25 | 映画(シネマの世界) | Comments(2)
Commented by J-マッチ at 2014-06-27 20:32 x
昨日は、日本の人口が減少しはじめたにもかかわらず、東京都だけは微増したというニュースが流れました。
それに加えて、この異常気象。

この映画を見たときから、近未来はこの映画のように人は屋根のあるところでしか生活できなくなるのではないだろうか?と想像していました。
一方では、ファイナル・カットではカットされたハリソン・フォードが大平原の中を飛んでいくラストシーンのように、人がいなくなった結果、街を一歩出たら、こんなふうに大自然がよみがえっていたらいいなとも思いました。
Commented by blues_rock at 2014-06-27 21:22
J-マッチさま
棚田に舞うホタル‥を見ることのできる喜びは、いつまで? 地球の敵は、巨大隕石か、異常増殖する人類。 その人類が、自ら地球の自然という生存環境を破壊していくブラックユーモア(皮肉と矛盾)は、ブレードランナーの近未来そのものですね。