ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

さよなら渓谷  シネマの世界<第357話>

私が、真木よう子(1982~)という女優の名前を知ったのは、2006年映画「ゆれる」(こちら)でした。
主演の香川照之、オダギリジョー、二人の名優相手にしっかりとしたリアルな演技を見せ、なかなか良い女優だ
a0212807_3105489.jpg
な‥と思いました。
しばらく、女優真木よう子を忘れていましたが、2013年6月公開「さよなら渓谷」の主演、さらに同年9月公開「そしa0212807_3114789.jpgて父になる」の準主演と突然私の前に名女優 真木よう子が、登場しました。
「さよなら渓谷」は、まさに‘名女優’として才能が、一気に開花したような一人舞台で心理表現の難しい「水谷夏美=尾崎かなこ」の役を内縁の夫尾崎俊介役の大西信満(オオニシシマ 1975~ 2010年「キャタピラー」)を相手に、15年前の自分(水谷夏美)と15年後の自分(尾崎かなこ)とをオーバーラップさせなa0212807_319438.jpgがら、女として葛藤する精神の軋みを体当たりの演技で熱演しています。
とくに映画の冒頭、いきなり始まる尾崎かなこと尾崎俊介の若い男女、内縁関係の夫婦であることは後で分かりますが、どこか尋常ならない激しいセックスをするシーン(とくにかなこが、俊介に一言‘しよう’というセリフに重要な意味ありました)に、真木よう子演じるかなこの現実に対する歪んだ心情が、見事に表われていました。
a0212807_3331643.jpg彼女のリアリティある演技の源泉は、1998年に名優仲代達矢が主宰する「無名塾」で基礎を鍛えられたからだろうと推察します。
真木よう子は、2013年度日本アカデミー賞において最優秀主演女優賞(「さよなら渓谷」の尾崎かなこ役)と最優秀助演女優賞(「そして父になる」の斎木ゆかり役)をダブル受賞、その他著名な映画コンクールでも主演女優賞を受賞しました。
a0212807_3352676.jpg映画に登場する渓谷は、東京都奥多摩の「秋川渓谷」で、私が西東京に住んでいた10年くらい前、何度か訪ねたことがありますので懐かしく景色を見ていました。
映画は、気鋭の小説家吉田修一原作の「さよなら渓谷」を大森立嗣監督(1970~) が自ら脚本を書き監督しています。
詳しいストーリーは、映画を見ていただくとして出演した尾崎かなこ役の真木よう子と尾崎俊介役の大西信満のa0212807_3371879.jpgほか、映画の冒頭に発生する幼児殺人事件の容疑者として警察に任意同行された尾崎俊介を追う中で分かる、かなこと俊介‘二人の只ならぬ関係’を執拗に調べる週刊誌記者渡辺役の大森南朋(オオモリナオ 1972~)始め、不仲な彼の妻役の鶴田真由(1970~)、渡辺の同僚女性小林役を鈴木杏(スズキアン 1987~)らが、好演しています。
a0212807_3374820.jpg
映画の主題歌「幸先坂」(椎名林檎 詞・曲)を真木よう子が、映画のラストで情感をこめて歌っています。
映画の余韻が残るエンドロールを眺め、かなこと俊介二人の行く末を想像しながら歌を聴くのも一興です。
by blues_rock | 2014-06-14 06:14 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)