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心の時空

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パッション(オリジナル・ヴァージョン)  シネマの世界<第348話>

a0212807_0123443.jpgフランス映画ヌーベルバーグの旗手にして名監督のジャン=リュック・ゴダール(1930~)が、監督・脚本・編集した1981年映画「パッション」もゴダール監督ならではのユニークな作品です。
ゴダール監督は、1959年映画「勝手にしやがれ」(こちら)で長編映画監督として鮮烈にデビュー、1965年「気狂いピエロ」(こちら)で世界中の若い映画ファンの心を捉えました。
「パッション」は、ゴダール監督の不条理劇のような演出手法により、ポーランド人の映画監督ジェルジー(ポーランドの俳優イェジー・ラジヴィオヴィッチ 1950~ 1980年アンジェイ・ワイダ監督「大理石の男」主演)が、スイス寒村のスタジオでオランダ・スペイン・フランスの名画を俳優にポースをとらせリアルに再現、それをビデオ映画「パッション」として撮影するというストーリーです。
a0212807_0162071.jpg劇中劇のビデオ映画「パッション」を撮影するシーンでは、ビデオ映画の撮影スタッフ役としてゴダール監督の映画撮影スタッフが、そのまま出演しています。
例えば、ゴダール監督作品の撮影監督ラウール・クタール(1924~)も撮影監督役で出演しています。
映画に登場するレンブラント「夜警」、ゴヤ「裸のマハ」・「5月3日の銃殺」、アングル「浴女」、ドラクロワ、エル・グレコなどの名画と同じ構図で人物を撮影するシーンが、とても興味深く、美術館でその絵を見たときの感動を懐い出しました。
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映画は、撮影現場のドキュメンタリーのようにリアルで、劇中ジェルジー監督が、光に満足せず撮影は、クランク・インから4か月も遅れ、製作予算も大幅にオーバー、スポンサーとなる映画会社も次々に変わりました。
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出演している俳優陣もフランスの女優イザベル・ユペール(1953~)、ドイツの女優にしてシャンソン歌手ハンナ・シグラ(1943~)、フランスの名優ミシェル・ピコリ(1925~)など演技の実力者ぞろいでした。
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映画音楽に使われたベートーヴェン、ドヴォルザーク、モーツァルトの名曲の数々を聴きながらゴダール監督編集のオリジナル・ヴァージョンで、ワイセツなボカシのない美しい女性ヌードを見るのも映画の愉しみです。
by blues_rock | 2014-05-29 00:02 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)