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心の時空

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ブルージャスミン  シネマの世界<第343話>

a0212807_21452784.jpg辛らつなユーモアを自家薬籠中の物とする名コメデイアンにして才人ウディ・アレン(1935~)監督は、1965年に映画監督デビュー以来、1年1作のペースで新作映画を撮り続けています。
アカデミー賞候補の常連で24回ノミネート、監督賞1回、脚本賞3回を受賞しています。
ウディ・アレン監督作品に出演した俳優も7人が、アカデミー賞主演賞なり助演賞を受賞、この「ブルージャスミン」でも主演したケイト・ブランシェット(1969~)が、主演女優賞を受賞しています。
ウディ・アレン監督は、母国のアメリカ以外海外での評価も高くヴェネツィア、カンヌの国際映画祭でも受賞しています。
しかし、ウディ・アレンご本人は、映画祭や賞に無頓着で、アカデミー賞授賞式をすっぽかしジャズのライブ(ウa0212807_21465729.jpgディ・アレンはジャズ・クラリネット奏者でもある)に参加していたり、カンヌ国際映画祭で44回も自分の作品が上映されながら一度も参加しなかったりと名監督にして奇才ウディ・アレン監督の面目躍如です。
さて、最新作「ブルージャスミン」も自ら脚本を書き監督したシリアスな人間ドラマながらもアレン監督独特のスパイスの効いたブラック・コメディ映画です。
a0212807_21494482.jpg「ブルージャスミン」でケイト・ブランシェット(1969~)演じる主人公ジャスミンが、1951年映画「欲望という名の電車」でヴィヴィアン・リー(1913~1967)演じた主人公ブランチの人物像(虚栄心強く虚言癖があり精神を病んでいる)と似ているところもあるのでこの二つの作品を比較する批評家もいるそうですが、映画のプロットに似ているところはありません。
a0212807_21525995.jpgアレン監督の演出もキレが良く映画の冒頭から‘ジャスミン’を登場させ、実業家の夫ハロルド(アレック・ボールドウィン 1958~)とニューヨークの豪邸でセレブに暮らすジャスミンを過去形に、離婚し無一文となりサンフランシスコの下町に住む里子姉妹の妹ジンジャー(サリー・ホーキンス 1976~)のアパートに転がり込み、居候しながら再起を図るも回りから自尊心をいたa0212807_2153371.jpgく傷付けられ、元セレブの虚栄心も満たされないまま精神を病んで行くジャスミンを現在形にして、過去と現在をテンポ良くカットバックさせながら映画は展開していきます。
カメラは、常に‘ジャスミン’を追い続け、次第に変化していくジャスミンの表情をアップで執拗に映しケイト・ブランシェットの少しずつ精神を病んでいく凄みのある演技が、実にすばらしくアカデミー賞主演女優賞ほか全米各都市で開催の映画批評家協会映画コンクールで主演女優賞を総なめにしたのも頷けました。
by blues_rock | 2014-05-20 00:40 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)