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心の時空

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完全犯罪クラブ  シネマの世界<第326話>

a0212807_0112289.jpg映画「完全犯罪クラブ」(原題「Murder by numbers」)の監督、バーベット・シュローダー監督(1941~)は、イラン生まれのスイス人でフランス国籍、フランスとアメリカの映画プロデューサーにして映画監督・俳優とありました。
1969年にプログレッシブ・ロックバンド‘ピンクフロイド’の音楽で長編ロック映画「モア」を撮っています。
「完全犯罪クラブ」は、シュローダー監督2002年作品のサイコスリラー映画です。
1924年にアメリカで実際にあった完全犯罪殺人事件を狙った‘レオポルド&ローブ事件’を下敷き(1948年ヒッチコック作品「ロープ」も同じ)にしています。
金持ちの子供で早熟な二人の高校生が、平凡な日常に退屈し刺激を求め自分たちの完全犯罪計画による殺人事件を起こします。
彼らは、自分たちの殺人(被害者は面識のない女性)が完全犯罪であることを立証するため猟奇殺人と見せかけ、犯行時間のアリバイを偽装し何食わぬ顔で警察の捜査陣を翻弄します。
その中で一人の女性刑事が、捜査初動から二人の高校生をマーク、二人の表情と雰囲気から直感で真犯人とa0212807_014171.jpg断定し証拠を発見するため執拗に二人を追い続けます。
この女性刑事と二人との心理戦の攻防が、映画のメイン・ストーリーです。
主演の女性刑事をサンドラ・ブロック(1964~ 制作総指揮も担当)、完全犯罪を企む二人の高校生を演技に定評のあるライアン・ゴズリング(1980~)と個性的なマイケル・ピット(1981~)が好演しています。
原題の「Murder by numbers」は、ロックバンド‘ポリス’の楽曲名をそのまま使っています。
a0212807_015010.jpgIt's murder by numbers, one, two, three(それは数字の1,2,3,のような殺人だ)
It's as easy to learn as your abc(それはあなたがabcを学ぶように易しいこと)
Murder by numbers, one, two, three(それは数字の1,2,3,のような殺人だ)
最初は、自分たちの完全犯罪計画に自惚れ、警察の捜査を撹乱、ふてぶてしい態度の高校生二人ですが、サイコな猟奇殺人に見せかけようとした残忍な犯行時に計画にない思わぬミスをします。
a0212807_0191695.jpgこのミスが、完全犯罪計画の破たんする致命的な証拠となり、女性刑事に少しずつアリバイを崩されていく二人は、お互い信用できなくなり相手に疑念をもち次第に気弱になっていきます。
シュローダー監督の演出は、完全犯罪が達成できると考える高校生二人を‘大人ぶり自分が賢いつもりでも所詮高慢で幼稚な子供’と設定した役柄をライアン・ゴズリングとマイケル・ピットそれぞれ見事に演じさせ映画のラストまで見る者を引っ張っていきます。
a0212807_14574745.jpg映画をラストまで見ないと完全犯罪の結末(オチ)は分かりません。
サンドラ・ブロック演じる女性刑事が、逮捕され泣きベソを掻く高校生に「人生やり直しはきかない」とクールに言うセリフは、自分の過去と向き合うための言葉でした。
ポリスの「Murder by numbers」は1995年のサイコサスペンス映画「コピー・キャット」のエンディングに使われています。
by blues_rock | 2014-04-20 05:55 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)