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白いドレスの女  シネマの世界<第325話>

a0212807_23304723.jpg「白いドレスの女」の原題は「Body Heat(欲情に火照る体)」ですが、映画のプロットとプロダンション・デザインは、妖艶な美貌を利用し狡猾な殺人計画で遺産目当ての完全犯罪を企む悪女が主人公なので、日本公開時の「白いドレスの女」は、めずらしく的を射たすばらしいタイトルです。
監督は「白いドレスの女」が、監督デビュー作品となるローレンス・カスダン(1949~ 当時32才、映画監督・脚本家・映画プロデューサー)でミステリー&サスペンス映画としてのシナリオ(脚本)丁寧に書いていますので何度見ても旧さを感じません。
a0212807_23324736.jpgカスダン監督は、「白いドレスの女」のストーリーの展開と劇中事件に登場する道具立ての伏線も怠(おこた)りありません。
1981年公開のアメリカ映画で‘アメリカン・ニュー・シネマ’の成熟(フィナーレ)を感じました。
「白いドレスの女」は、この映画で女優デビューし官能的な容姿美貌で男に罠をかける狡猾な悪女(ファム・ファタール)を演じたキャスリーン・ターナー(1954~ 当時27才)のための映画で、デビュー1作にして美人トップ女優の仲間入りをしました。
a0212807_2336538.jpg余談ながら美貌の女優キャスリーン・ターナーも1994年映画「シリアル・ママ」)を境に芸風がガラリと変わり‘キャスリーンおばさん’になりました。
「白いドレスの女」に出演する男性俳優‥悪女キャスリーン・ターナーの妖艶な美貌に翻弄され利用される弁護士役にウィリアム・ハート(1950~ 当時31才、1985年「蜘蛛女のキス」で主演したゲイのモリーナ役でアカデミー主演男優賞、カンヌ国際映画祭他でも主演男優賞受賞)、チョイ役ながら爆弾密造の青年役のミッキー・ローク (1952~ 当時29才まだ無名の俳優)の若い姿も必見の価値ある映画です。
ローレンス・カスダン監督は、「白いドレスの女」のキャストで無名(か無名に近い)俳優であることを条件としたため予定した映画製作会社が手を引きました。
カスダン監督は、脚本家としてルーカス監督作品に参加していたので、当時すでに有名監督であったジョージ・ルーカス監督(1944~ 当時37才)が、カスダン監督映画の製作総指揮を引受けました。
「白いドレスの女」は、当時のアメリカ映画界に台頭してきた若い映画人たちが、彼らの情熱で撮りあげた‘アメリカン・ニュー・シネマ’最期の作品と思います。
a0212807_23383643.jpg映画は、ミステリー&サスペンスなのでストーリーの説明は、ネタバレに繋がりますからカットさせていただくとして、映画に旧さは微塵もなく冒頭からイギリスの名映画音楽作曲家ジョン・バリー(1933~2011)の艶っぽいジャズが、フロリダ真夏の熱帯夜に起きる完全犯罪殺人事件とその背後にうごめく男女の欲情と男の嫉妬の炎を煽るようにa0212807_23502058.jpg流れます。
旧い友人の地方検事と地元警察の刑事に「‘女’に利用されている、疑われているから近づくな。」と友情で警告され、‘女’の罠と知りながら男は、出かけ逢瀬を重ね‘女’から「これだけは信じて、あなたを愛しているのよ。」と囁かれるとコロッと騙される男‥映画のラストシーンが‘クール’、カスダン監督の演出に拍手です。
by blues_rock | 2014-04-16 00:16 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)