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グリムゾン・リバーとグリムゾン・リバー 2  シネマの世界<第308話>

‘グリムゾン’とは、色の名で、深紅(しんく)の色のことです。
映画のタイトル「グリムゾン・リバー」を和訳するなら「深紅(しんく)の川」となり、タイトルのグリムゾンは、映画のa0212807_052473.jpg中に登場する猟奇的な殺人事件の“血”の色をシンボライズしています。
原作は、フランスのジャーナリストにして作家・脚本家、人類学者でもあるジャン=クリストフ・グランジェ(1961~)のベストセラー・スリラー小説「Les Rivières pourpres(グリムゾン・リバー)」(1998年発表)です。
同じ原作をもとにフランスの2人の映画監督が2000年と2004年に映画化、続編ではないのでそのつもりでご覧になると大いに楽しめる映画です。
一人が、マチュー・カソヴィッツ監督(1967~)で自ら脚本を書き一級のサスペンス・スリラー映画「グリムゾン・リバー」(2000)を撮りました。
フランスの名優ジャン・レノ(1948~ 1988年「グラン・ブルー」・1990年「ニキータ」)が、猟奇殺人事件を捜査するパリ市警の敏腕警視ピエール・ニーマンスを、ヴァンサン・カッセル(1966~)が地元警察の警部補マックスを、さらに事件の根幹に関わる修道院の尼僧シスター・アンドレに往年のフランス女優ドミニク・サンダ(1948~)、猟奇事件に深く関わる眼科医バーナードをジャン=ピエール・カッセル(1932~ ヴァンサン・カッセルの実父)が演じています。
映画は、フランスのアルプス山麓の大学街ゲルノンで起きた猟奇的な連続殺人を伏線に展開していきます。
a0212807_0535990.jpg被害者は、目をくり抜かれ両手を切断され胎児のような形で縛られていました。
この猟奇的な事件の捜査のためにパリ市警の元特殊捜査官であったニーマンス警視が、派遣されて来ました。
同じころ近隣の田舎町ザルザックでは、何者かによる交通事故で死亡した少女の墓を荒らす奇妙な事件が、発生していました。
この捜査を地元警察の警部補マックスが、担当していました。
二人の刑事が、自分の事件を捜査しているうちに二つの事件は、次第に大学街ゲルノンで長い間密かに行われていた驚くべき事実に繋がっていきました。
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二人の刑事は、事件の真相を求めて雪深いアルプス山中に向かいました。
「グリムゾン・リバー」の4年後、同じ原作をもとにリュック・ベッソン監督(1959~)が脚本を書き、オリヴィエ・ダアン監督(1967~)のメガホンで「グリムゾン・リバー 2(黙示録の天使たち)」(2004)を撮りました。
a0212807_0584227.jpg「グリムゾン・リバー」と同じなのは、主人公のパリ市警ニーマンス警視を演じるジャン・レノだけで「グリムゾン・リバー 2」は、別な原作と思えるほどベッソン監督(脚本)とダアン監督(演出)のコラボレーションによる個性が、映画構成(脚色)にも顕われ、前作と同じサスペンスとスリラーのプロットにベッソン監督の助言と推察されるスピーディなアクション・シーンを多く取り入れています。
「グリムゾン・リバー 2」のベッソン監督脚本では、ドイツとの国境に近いロレーヌ地方の原始キリスト教異端派a0212807_0592347.jpgモンタノス修道院で発生した猟奇殺人事件を特命捜査に来たパリ市警ニーマンス警視が、猟奇殺人事件の起きた修道院の地下室とドイツとの国境にある長い地下塹壕‘マジノ線’と繋がっていることを発見したことからモンタノス派の隠し資産を奪おうとするドイツの秘密組織との間で壮絶な戦いが始まります。
この二本の映画は、同じ原作を基にして主人公を同じ俳優が演じても脚本と監督が違えばこうも異なる映画になるということを教えてくれる作品です。
by blues_rock | 2014-03-19 00:10 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)