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心の時空

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アザーズ  シネマの世界<第304話>

スペインの名監督アレハンドロ・アメナーバル(1972~ 現在42才)が、弱冠29才のときに撮った2001年ゴシック・ホラー(スリラー)映画の秀作です。
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アメリカ・スペイン・フランスの合同製作映画(製作総指揮にトム・クルーズも参加)で、アメナーバル監督は、自分のプロット(着想)を脚本にして映像化‥当時すでにスター女優であったオーストラリアの女優ニコール・キッドa0212807_322998.jpgマン(1967~)を迎え、有名女優に臆することなく彼女の美しさを生かしたホラー映画「アザーズ」を撮りました。
映画は、イギリス領ジャージー島を舞台に島に古くからある由緒ありそうな屋敷内で起きた摩訶不思議な物語です。
この屋敷の主グレース(ニコール・キッドマン)は、特異な病気の子供二人、娘のアン、息子ニコラスと暮らしていました。
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夫のチャールズは、ドイツとの戦争に志願し戦争が終わっても帰らず行方不明でした。
広大な屋敷で働いていた使用人たちが、突如理由を言わぬまま屋敷を出て行き、グレースの困窮を察したか
a0212807_371714.jpgのようにミルズ夫人(フィオヌラ・フラナガン、アイルランドの女優1941~)と名のる初老の女性と庭師の老人、口の利けない下働きの若い女性の三人が、仕事を求めて訪ねて来ました。
気難しいグレースですが、ミルズ夫人の落ちついた態度を気に入り、三人を雇うことにしました。
グレースは、二人の子供が、光アレルギーの特異体質で光に触れると発作を起こすこと、屋敷のカーテンは、常に閉めておくことなど細かく指示をしました。
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映画にグロテスクなシーンは、ほとんどなく主人公のグレースや子供たち二人の恐怖、ミルズ夫人ら召使いたちの緊張した表情、カーテンを使った屋敷内の明暗のコントラスト、ズームによる顔の表情描写、突如空間を断ちa0212807_3102453.jpg切るカットの挿入などアメナーバル監督の演出が、冴え見る者の不可解な心理状態の恐怖感を煽ります。
アメナーバル監督は、「アザーズ」の音楽も自ら作曲しました。
その音楽的な才能は、映画の随所に生かされており、ミステリアスなシーンを見えないところでしっかり支えています。
a0212807_3114254.jpgちなみに、スペイン映画の傑作「蝶の舌」(1999 こちら)の音楽も映画音楽家アレハンドロ・アメナーバル(左写真)の作曲です。
コジック・ホラー映画「アザーズ」は、スペイン映画のアカデミー賞であるゴヤ賞で作品賞を含む8つの賞を受賞しています。
この映画の後、2004年アメナーバル監督は、監督自ら製作総指揮・脚本・監督・音楽・編集した「海を飛ぶ夢」(ハビエル・バルデムの演技がすばらしかった)を発表、「海を飛ぶ夢」は、アカデミー賞外国語映画賞・ベネチア国際映画祭審査員特別賞・ヨーロッパ映画賞監督賞・ゴヤ賞14部門受賞などを受賞しました。
by blues_rock | 2014-02-28 02:56 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)