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心の時空

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キング・オブ・スコットランド  シネマの世界<第301話>

「大統領の執事の涙」で主人公の執事役を名演したフォレスト・ウィテカー主演の映画をもう一つ紹介します。
2006年に主演したイギリス映画「キング・オブ・スコットランド」で、その年のアカデミー賞ほか名だたる映画賞でフォレスト・ウィテカーは、‘主演男優賞’を受賞しました。
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「キング・オブ・スコットランド」の監督は、ケヴィン・マクドナルド(1967~)と言い、スコットランド出身の映画監督にしてドキュメンタリー作家です。
2009年監督作品のサスペンス映画「消されたヘッドライン」も印象に残っています。
さて、この映画「キング・オブ・スコットランド」でフォレスト・ウィテカーは、ウガンダの独裁者アミン大統領を正気a0212807_0463654.jpgの沙汰ではない凶暴さ、残忍さと同時に子供のような精神の脆(もろ)さ、弱さを併せ持つ傲慢で情けない男として演じました。
映画のストーリーは、ウガンダを何も知らず気楽な冒険心で訪ねたスコットランド人青年医師ニコラス(ジェームズ・マカヴォイ 1979~)が、軍事クーデターでウガンダを支配したアミン将軍と偶然知り合い、アミン将軍の怪我を治療したことで気に入られ、やがてアミン将軍が大統領になると強制的に大統領付きの主治医になるところから始まります。
ウガンダ駐在のイギリス外務省弁務官は、アミン大統領の主治医となったニコラスを何かと利用しようとしますa0212807_821771.jpgが、スコットランド人のニコラスは、大のイギリス(イングランド人)嫌いで露骨な態度でその要請を拒否しました。
自分の命令に絶対服従する大臣や部下たちに囲まれたアミン大統領は、はっきり意見を言うスコットランド人のニコラスを気に入り重用するようになりました。
大統領官邸で開く豪華なパーティにもニコラスを必ず同席させ、3人の妻と子供たちの主治医も任せるようになりました。
a0212807_0522944.jpgクーデターで大統領になったアミンは、身辺を異常に警戒し反対勢力を虐殺、また暗殺に怯えるアミンの猜疑心は、大臣や部下を次々に粛清する行為に走らせました。
アミンは、大統領の自分に絶対服従する冷酷な軍人だけを側近にして、ウガンダの非人道的な行為は、イギリス・アメリカほか国際世論から非難されるようになりました。
そんな中ニコラスは、アミンの第3夫人ケイ(ケリー・ワシントン 1977~)と関係をもち、ケイが妊娠しました。
殺されると怯えるケイをなだめ自分にも危険がおよぶことを知ったニコラスは、アミンの前主治医でウガンダの医療に献身的に尽くすジュンジュ医師(デヴィッド・オイェロウォ 1976~ 大統領の執事の涙」で執事の長男を演a0212807_0542389.jpgじる)に密かに中絶を依頼しますが拒否されました。
だが、ケイの妊娠をアミンはすでに知っており、ケイは残酷極まりない姿で殺されました。
ニコラスは、ケイを殺したのが、自分であると知り、アミン大統領を毒殺しようとしますが、ニコラスの行動を不審に思ったアミンの側近に捕まりました。
そんな時、ウガンダ空港にアラブ過激派のハイジャック機が強制着陸しました。
西欧諸国の圧力にアミンは、イスラエル人以外の外国人人質を即時解放することにしました。
ジュンジュ医師は、拷問され瀕死のニコラスを助け「私は、あなたが嫌いだ。だが、生き延びてウガンダの悲惨をa0212807_12125.jpg世界に知らせて欲しい。あなたの言うことなら世界は信じる。なぜなら、あなたは白人だからだ。」と応急措置をしてハイジャック人質に紛れさせ出発寸前の飛行機に乗せました。
ニコラスを逃がしたジュンジュ医師は、アミン大統領の部下に銃殺されました。
だが、時すでに遅くアミンは、空港を飛び立つニコラスの乗った飛行機を呆然と見送りました。
アフリカの乾いた大気を感じさせるアンソニー・ドット・マントル撮影監督(1955~ 2008年「スラムドッグ・ミリオネア」、2009年「アンチクライスト」の撮影監督)の映像がすばらしく、ウガンダの殺伐とした現実をリアルに捉えていました。
by blues_rock | 2014-02-25 00:36 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)