ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

ナチスの墓標~レニングラード捕虜収容所  シネマの世界<第293話>

a0212807_2154194.jpgこの映画(2006年ロシア・イギリス共同製作)の原題は、「in transit(移送中)」で、敢えて意訳しても「一時収容」、それを「ナチスの墓標~レニングラード捕虜収容所」とは、映画をアバウトに説明しただけのくだらないタイトルですが、出演者にジョン・マルコヴィッチ(1953~)の名前を見つけダメ元と思い映画を見ました。
監督は、クレジットにトム・ロバーツ監督とありましたが、サイトにプロファィルなく、たぶんイギリスの映画監督だろうと推察します。
映画は、戦争に勝者も敗者もない残酷さを軸に、ソ連のラーゲリ(強制収容所)の恐怖と悲惨さ、捕虜に紛れたナチスSS将校を探るサスペンス、若いドイツ捕虜と炊事係のロシア娘との悲劇のロマンスなどラーゲリの日々をカメラは、淡々と追いながらラーゲリでの出来事を映像スケッチのように映していきます。
日本では、劇場未公開(ビデオ・スルー)ながらカスみたいな日本映画を上映するくらいならぜひ劇場で公開してもらいたい作品の一つです。
映画のストーリーは、1945年4月のナチスドイツ敗戦でソ連赤軍に捕虜となったドイツ兵50名余りが、レニングラードのラーゲリ(強制収容所)に移送されて来るところから始まります。
a0212807_2165448.jpg
ソ連赤軍女性兵数名が、管理するラーゲリに収容者はなく、秘密警察のパブロフ大佐(ジョン・マルコヴィッチ)の命令で、急きょドイツ兵捕虜収容所になりました。
5月とは言え、極寒のレニングラード・ラーゲリは、配給食糧もわずかでドイツ兵捕虜にとって生き地獄(ナチスも
a0212807_2172989.jpg
同じことをユダヤ人や反ナチスの人たちに行なった)でした。
ラーゲリを警備するソ連赤軍の女性兵たちもイデオロギーが支配する厳格な軍紀のもと重苦しい日常生活に閉塞感を抱いていました。
a0212807_218376.jpg
このラーゲリ(捕虜強制収容所)の絶対支配者パブロフ大佐を演じるジョン・マルコヴィッチがすばらしく、秘密警察のパブロフ大佐が女性兵やドイツ兵捕虜を見るときの冷血な眼差し、容赦なく冷酷な命令をするときの冷ややかな口元の表現などは、名優ジョン・マルコヴィッチの真骨頂と言えるでしょう。
a0212807_2185696.jpg
収容所の女医を演じたアメリカの女優ヴェラ・ファーミガ(1973~)の目が美しく強く印象に残りました。
トイツ兵捕虜のリーダー役にドイツの俳優トーマス・クレッチマン(1962~)、捕虜に紛れた元SS将校役をスペインの俳優ダニエル・ブリュール(1978~ 2011年映画「みんなで一緒に暮らしたら」こちら)が、好演しています。
by blues_rock | 2014-02-12 00:12 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)