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心の時空

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ウルフ・オブ・ウォールストリート  シネマの世界<第292話>

a0212807_1951790.jpg先週土曜日のレイトショウ(TOHOシネマ天神)で新作のアメリカ映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を見ました。
この映画も先々週土曜日のレイトショウ(大野城マイカルシネマ)で見た「アメリカン・ハッスル」と同様、アメリカで実際に起きた詐欺事件を基に映画は、製作されており「人間の究極の弱点である‘欲望’と人間の狡猾な嘘の象徴として‘詐欺(ハッスル)’が主題」の映画というところに共通点があります。
巨匠マーチン・スコセッシ監督(1942~)の優れた映画センスとスコセッシ監督作品の主演が5度目となる名優レオナルド・ディカプリオ(1974~)の怪演が、融合し‘詐欺に翻弄される欲まみれの人間’をせせら笑い、クール&パンクに描いたブラック・コメディ映画の傑作と私は思います。
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2014年3月に発表されるアカデミー各賞の下馬評(ノミネート)では、デヴィッド・O・ラッセル監督×クリスチャン・ベール=「アメリカン・ハッスル」とマーチン・スコセッシ監督×レオナルド・ディカプリオ=「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とのがっぷり四つの賞レースが、予想されています。
a0212807_20193261.jpgアカデミー賞の結果がどうであれ、この二本の映画を見て、アメリカ社会を巻き込んだ詐欺刑事事件(アメリカン・ハッスル)が、映画のメッカ、ハリウッドで映画となり国家警察(FBI)を巻き込んだ空前の詐欺事件を笑い飛ばすところにアメリカ社会のパワフルさと市民のシニカルさが、同居しているように思いました。
映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は、実在の株ブローカーにして株投資詐欺の実行者ジョーダン・ベルフォート(1962~)の自伝(回想録)「ウォール街狂乱日記、狼と呼ばれた私のヤバすぎる人生」をもとにした実録a0212807_20202851.jpg映画で、作者のジョーダン・ベルフォート本人が映画のラスト、レオナルド・ディカプリオ扮するジョーダン・ベルフォートの株投資セミナー司会者として登場、ジョーダン・ベルフォート(自分)を流暢な弁舌で紹介するシーンなど‥どこまでもふざけた喜劇映画でしたが、スコセッシ監督のシニカルな視線に腹の立たない映画でした。(私が、被害者じゃないからかもしれませんね。)
映画に実名で登場する人物たちは(演じるのは俳優ながら)、皆なハレンチ極まりなく言葉巧みに強引な手口でa0212807_2031610.jpg個人投資家相手にペニー株(紙屑同然のクズ株)を騙(だま)し売り、証券法違反の株価操作で売り抜けた後は、知らん顔、ボロ儲けした大金で下劣極まりないドラッグ&セックスのハチャメチャ乱痴気パーティを繰り返していました。
映画は、ベルフォートが苦労して株ブローカー資格を取ったその年の1987年、株価が史上最悪の大暴落をしたブラックマンデーから始まります。
ベルフォート26才のとき、株のイロハも何かも知らないバカな若者数人を社員にしてペニー株(クズ株)を騙し売る証券会社を設立しました。
a0212807_20434077.jpgやがてこざかしくバカな社員たちが、欲に釣られたバカな連中を大勢連れてきて会社は、金儲けのためなら平気で詐欺を行なう出鱈目な社員たちで溢れました。
彼らが、投資詐欺を行っている間、ベルフォートは、昼間からドラッグと女を連れ込んで相変わらずハチャメチャな乱痴気パーティを繰り広げていました。
破天荒で下品極まりない成金詐欺師ジョーダン・ベルフォート役のレオナルド・ディカプリオは、1993年「ギルバa0212807_20443713.jpgート・グレイプ」の知的障害児アニーで見せたようなすばらしい演技で弁舌巧みな株投資詐欺師ジョーダン・ベルフォートその人になっていました。
共演者もベルフォートの父親役に「ミザリー」(1990)の監督ロブ・ライナー(1947~)、イカサマ株投資を指南する証券会社社長役にマシュー・マコノヒー(1969~)、ブラック・マネーの移動に協力するスイスの銀行家役をフランスの名優ジャン・デュジャルダン(1972~)とスコセッシ監督は、盤石なキャストでこの映画を撮っています。
さて、3月のアカデミー賞の行く方は、どちらの詐欺(ハッスル)に軍配が上がるか‥楽しみにしています。
by blues_rock | 2014-02-11 21:00 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)