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ザ・ドライバー  シネマの世界<第250話>

a0212807_1472927.jpgアメリカの映画監督ウォルター・ヒル(1942~)が、1978年に監督2作目の映画として撮った作品が、「ザ・ドライバー」です。
映画「ザ・ドライバー」のプロットは、単純なストーリーながらフィルム・ノワールとクライム・サスペンスを融合した現金強奪犯と警察との攻防劇です。
映画の見どころは、逃走請負のプロフェッショナル‘ドライバー’によるカー・アクションです。
この映画の面白さは、登場人物が固有名詞ではなく一般名詞で呼ばれること、現金強奪犯の逃走請負人(逃がし屋)を‘ドライバー’(ライアン・オニール、1941~)、ドライバー逮捕に執念を燃やす刑事のことを‘デイテクテイブ’(ブルース・ダーン、1936~)、現金強奪犯が賭博場を襲撃した時、ドライバーの顔を見た女賭博師を‘プレイヤー’(イザベル・アジャーニ、1955~)、現金強奪犯呼び名を‘ギャング’、ギャングからの逃亡請負依頼をドライバーへつなぐ仲介役を‘コネクション’とお互いを呼んでいました。
現金強奪事件が発生すると犯人(ギャング)たちの逃走を請負う逃がし屋(ドライバー)が現われ、警察パトカー総出の追跡を巧妙にかわし逃亡、成功報酬を受け取ると無表情で消え去りました。
a0212807_1485210.jpg事件のたびに煮え湯を飲まされていたデイテクテイブは、いつも捜査線上に浮かぶドライバーの逮捕に執念を燃やしていました。
デイテクテイブは、賭博場襲撃犯を乗せて逃走したドライバーの顔を見たプレイヤーに容疑者として出頭させたドライバーの首実検をさせますが、彼女は「彼ではない。」と否定しました。
ドライバーとプレイヤーは、お互いの視線を感じ合いキスしてベッドインの予感はありますが、ウォルター・ヒルa0212807_1525011.jpg監督の演出は、極めてクールでお互いハグもなしキスもなしで別れます。
ドライバーの犯行現場と逃亡共犯の証拠(シッポ)をつかめないデイテクテイブは、ドライバーを執拗に追いかけ同僚の制御も無視し、ウソの捜査名目で銀行を騙し、ギャングを脅してオトリの200万ドルを強奪させ、ドライバーに犯人を逃亡させ、待ち伏せてドライバーだけを現行犯逮捕するというワナを仕掛けました。
ドライバーとデイテクテイブの面子を懸けた意地の張り合いが、映画に最後まで緊張感を持たせています。
「ザ・ドライバー」のリメイクが、デンマークのニコラス・ウィンディング・レフン監督(1970~)による2011年映画「ドライブ」です。
ニコラス・ウィンディング・レフン監督は、「ドライブ」でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞しました。
映画のプロットは、概ね同じながら構成と脚色と演出が違い、ライアン・オニールの役をライアン・ゴズリング(1980~)が、ニヒルかつクールに好演しています。
主演のライアン・ゴズリングと共演したキャリー・マリガン(1985~、イギリスの女優)との色っぽいシーンも多く、a0212807_1534117.jpg何よりレフン監督の上手い演出と映像センスが、「ドライブ」をオリジナルの「ザ・ドライバー」とは一味違ったクライム・サスペンス・アクション映画にしました。
by blues_rock | 2013-11-22 23:58 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)