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心の時空

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十三人の刺客(後)  シネマの世界<第242話>

明石藩にも暴君とはいえ主君に忠義な武士も多く、とくに御用人(秘書を兼ねたボディガード)の鬼頭半兵衛は、頭脳明晰な策士で剣の使い手でした。
鬼頭半兵衛は、非常に用心深く老中土井の周辺を探らせながら明石藩への帰国の途に就きました。
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さらに警戒を解かない鬼頭半兵衛は、参勤交代に付き添う家来も腕の立つ武士で固めました。
中山道落合宿で待ち伏せする13人刺客と疑心暗鬼で帰国の途に就く53騎の明石藩武士の激突は、時代考証したセットと演出により撮影されているので迫力があり、リアリズムに溢れています。
a0212807_2263536.jpg長い戦闘シーンでは、予め殺陣師(たてし)が、切り合いの殺陣を指導するのではなく‘ヨーイドン’のかけ声で刀を抜いた明石藩武士たちが、現われた刺客13人に一斉に斬りかかるというラフな演出で撮影されました。
撮影では、47年前の相当重い手持ちカメラを使用、大勢を相手に落合宿の修羅場を走りまわる刺客13人の姿がダイナミックに撮影されました。
a0212807_227124.jpg工藤監督が、逃げ惑う明石藩の侍たちや斬り合いの混乱をリアルに表現した「十三人の刺客」に見てとれる‘映画魂’は、原作から47年を経ても色褪せず三池監督の新しい「十三人の刺客」に受け継がれていました。
明石藩主排除(暗殺)を命じる幕府筆頭老中土井利位(としつら)に原作は丹波哲郎(1922~2006)、新作は平幹二朗(1933~)、刺客13人のリーダー旗本島田新左衛門を原作では片岡千恵蔵(1903~1983)、新作では役所広司(1956~)、明石藩のキレ者御用人鬼頭半兵衛を原作では内田良平(1924~1984)、新作ではa0212807_2273873.jpg市村 正親(1949~)が、それぞれ名演しています。
「十三人の刺客」の原作と新作、映画のプロットは同じでも、脚本と演出(脚色)に工藤監督と三池監督それぞれの個性が顕われており二本とも見応えのある秀作です。
by blues_rock | 2013-11-09 23:49 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)