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心の時空

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地政学的 シリア(前編)

いま世界の注目を集めている‘シリア’が、世界地図のどこにあるか、すぐに分かる人は、アラブ世界の歴史に詳しく同時にシリアが、なぜ‘地政学的’に重要かをご存じの方は、このところのアラブ情勢にも明る方です。
シリアの歴史は、古代オリエント時代から西はギリシャやローマ帝国、北はオスマン・トルコ帝国、東からアッシリア・バビロニア・ペルシャ帝国・モンゴルと常に侵入され支配されてきました。
a0212807_15273962.jpgシリアは、長い間オスマン・トルコ帝国の支配下にありましたが、オスマン・トルコ帝国滅亡後、シリアを支配する王朝も次々に変わり、やがてフランスの植民地となり先の大戦後エジプト=シリアアラブ連合共和国として独立しました。
複数民族・多様な言語・イスラム教各宗派の混在するシリアをバース党(アラブ社会主義復興党)が支配するとエジプト連合から離脱、シリア単独の共和国を建国しました。
中東アラブの地図を見ると一目瞭然ですが、シリアの位置は、1948年のイスラエル建国以来、中東の火薬庫とa0212807_15394985.jpgなったパレスチナ地域において“地政学的”に極めて重要な場所となりました。
地政学とは、国際政治と軍事戦略上、その国の地形と地理が果たす役割を分析する学問です。
シリアは、イスラエル・レバノン・ヨルダン・イラク・トルコの5か国と国境を接しておりイラクを挟んで東隣りのイランとは、事実上同盟関係にあります。
建国当時から複雑な国家事情を抱えたシリアは、バース党政権内の対立と利権汚職が絶えず、1970年にアサド国防相が軍事クーデターを起こしアサド大統領(現アサド大統領の父)となりバース党政権を掌握、ソ連(現ロシア)の支援のもとシリアに社会主義による独裁国家を樹立しました。
a0212807_15404287.jpg2000年、父アサド大統領の死去により次男の現アサド大統領が、シリア独裁国家の政権を世襲し、パレスチナ紛争でPLOを軍事支援、反アメリカ=イスラエル・反EUでイラン・イラクと軍事連帯してきました。
シリア政権を親子二代40年に渡って独裁してきたアサド大統領の政権基盤は、次第に弱体化し今や風前の灯火(ともしび)状態で、反アサド・反バース党(イスラム教アラウィ派)に対する反政府運動の広がりでシリアは、内戦寸前です。
シリアは、社会主義国ながら国民の90%が、イスラム教徒で(残りの10%がキリスト東方正教会)さらにシリア国内のイスラム教宗派は、お互い激しく対立し血を血で洗う権力闘争を繰り広げています。(後編に続く)
by blues_rock | 2013-09-04 00:25 | 経済/政治/世界 | Comments(0)