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心の時空

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もうひとりのシェイクスピア  シネマの世界<第204話>

ローランド・エメリッヒ監督(1955~)が、お馴染のSF&パニック大作映画から脱して歴史ミステリー映画「もうひとりのシェイクスピア」(2012年日本公開)を撮りました。(映画のオフィシャル・サイトと予告編 こちら
a0212807_23243866.jpgウィリアム・シェイクスピア(1564~1616)は、演劇戯曲史上最高の劇作家です。
シェイクスピアは、当時からロンドンの人気劇作家でソネット詩の名人としても有名でしたが、彼の生涯は、多くの謎に包まれています。
シェイクスピアの作品は、史劇・悲劇・喜劇のどれをとっても傑作ばかりで「リチャード3世」・「ハムレット」・「マクベス」・「オセロ」・「リア王」・「ロミオとジュリエット」・「ベニスの商人」・「真夏の世の夢」・「ジュリアス・シーザー」とざっと思いつくまま述べただけでも作品名を知らない人はいないでしょう。
それほどの大作家なのに“直筆原稿は1枚も残されていない”のは不思議です。
エリザベス1世・ジェームス1世が、パトロンであった‘国王一座’が上演する戯曲のほとんどを彼が執筆、また劇団の共同経営者として多くの契約書や遺言状が、残されているものの署名は、6種の異なったサインです。
そういう歴史的な背景もあり‘ウィリアム・シェイクスピア別人説’の謎に迫ったのが、この映画「もうひとりのシェイクスピア」です。
a0212807_23315269.pngエメリッヒ監督は、劇作家‘ウィリアム・シェイクスピア’をペン・ネーム(匿名)であると仮説、良く知られているシェイクスピアは、実はダミー(偽者)であるというシェイクスピア別人説をプロットにして興味深い歴史ミステリー映画にしました。
事実シェイクスピアの人柄について、ほとんど何も知られていません。
‥シェイクスピアの作品は、なぜ王侯貴族ばかりが登場人物なのか?
‥ストラトフォードという田舎生まれであるシェイクスピアが、イタリア(ベニス、ローマなど)やデンマークに長期a0212807_2332573.jpg滞在して生活できたのか?
シェイクスピア作品の作者には、ウィリアム・シェイクスピアといわれた当人が身に付けた教養をはるかに超える学識(大英帝国の法律や数か国の外国語、近代科学など)があったと推察され、ストラトフォードという田舎で生まれた皮手袋製造業者の息子が、ヨーロッパを自由に旅し、王侯貴族と交わり、彼らの生涯と人間心理の機微を天才的な表現力で書けたとは思えません。
ペンネーム‘ウィリアム・シェイクスピア’論争には、諸説ありますが、オックスフォード伯爵エドワード・ド・ヴィアー(1550~1604 上肖像画)か、同時代の哲学者フランシス・ベーコン(1561~1626)この二人のいずれかが、本命でしょう。
王侯貴族始めあらゆる人間心理の機微、心のひだをあれほどまで正確に精緻に描いたウィリアム・シェイクスピアの実像は?‥シェイクスピア・ファンの方にぜひお薦めしたい映画です。
by blues_rock | 2013-08-24 23:23 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)