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心の時空

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a day in my life

JSA  シネマの世界<第191話>

a0212807_20252533.jpg韓国映画の鬼才にして今や韓国を代表する名映画監督パク・チャヌク(1963~ 最新作「イノセント・ガーデン」の詳細はこちら)が、37才の時、名実ともにメジャー・デビューした2000年作品「JSA(ジェイエスエイ)」は、公開されるや韓国で空前の大ヒット、一躍新鋭パク・チャヌク監督を有名にしました。
この後2002年に「復讐者に憐れみを」、2003年は、「オールド・ボーイ」(カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞)と続けて秀作映画を発表しました。
韓国386世代(注:1960年代生まれ、1980年代に大学で進歩的な思考を学び、1990年代に30才代となり各分野の第一線で活躍している世代)のチャヌク監督も50才となり、彼の映画にかける情熱は、韓国映画の次世代リュ・スンワン監督(「ベルリン・ファイル」こちら)などに受けa0212807_20285286.gif継がれています。
さて「JSA」に話を戻し、まず映画のタイトル「JSA」は、‘Joint Security Area’の略で、「共同警備区域」(左図)のことです。
朝鮮半島は、1950年の朝鮮戦争勃発で緯度38度を軍事境界線として北朝鮮と南朝鮮(韓国)に分断され現在に至ります。
1953年国連(中立国停戦監視委員会管理)の休戦協定で、国境を接する板門店に国連軍・韓国軍・北朝鮮軍が、それぞれ警戒にあたる「共同警備区域=JSA」を設けました。
a0212807_20304115.jpg映画は、この「JSA」で起きた韓国軍兵士2人による北朝鮮将校と兵士2人の射殺事件(‥事件現場は、上図左下「帰らざる橋」の北朝鮮内赤■印地点)の真相究明を図る中立国停戦監視委員会の調査活動を描いています。
パク・チャヌク監督(共同脚本)は、映画「JSA」で、共同警備区域の緊張した国境ラインで毎日向き合う兵士たちの‘心の触れ合い’を通して「射殺事件をめぐる事実が“真実とは言えない”」こと、表向きの善悪調査では、その“真実は見えない”ことを訴えています。
a0212807_20314228.jpg映画のラストで、ソン・ガンホ(1967~)演じる北朝鮮の兵士に、命を助けられた韓国軍兵長(イ・ビョンホン 2010年「悪魔を見た」)が、中立国停戦監視委員会スイス軍少佐(イ・ヨンエ 1971~「宮廷女官チャングムの誓い」のチャングム役が有名)の調査を終え‘別れ’を告げたあと、拳銃を口にくわえて自死するシーンは、強烈で切なく胸に迫る映画でした。
by blues_rock | 2013-07-19 00:15 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)