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心の時空

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ゆれる  シネマの世界<第183話>

日本だけではなく世界的な兆候ですが、このところ女性映画監督の秀作映画を数多く見ます。
それも社会性のあるテーマやシリアスな人間関係(愛と憎悪)をテーマにした硬派な作品が多く、いわゆる女性らしくない、インパクトのある重圧な映画なので驚きます。
作品から受ける監督像と監督の写真やインタヴューからなど想像する印象とが、あまりに違い、映画を撮った監督の美人振りにビックリすることもあります。(下写真:秀作映画「ゆれる」の西川美和監督は一例です。)
女性監督の数を考えると秀作映画を発表する女性監督の割合は、男性監督の数よりずっと多いでしょう。
a0212807_016160.jpg「ゆれる」は、日本の女性映画監督のひとり西川美和監督(1974~)の原案・脚本・監督による2006年作品です。
西川監督32才のとき、長編映画二作目として撮った「ゆれる」は、センス溢れた映画です。
映画は、兄と弟、田舎と都会、虚偽と真実‥二つを対比させながら、渓谷の旧い吊り橋から転落死した女性の死因をめぐり、事故なのか、殺人なのか、ミステリアスに展開していきます。
子供のころ仲の良かった兄と弟が、亡き母の法事で久しぶりに会い、兄弟にとって懐かしい吊り橋のある渓谷に、兄のガソリンスタンドで働く若い女性も誘って三人で出かけました。
旧い吊り橋を兄と女性が、一緒に渡るのを弟は、遠くから目撃していました。
a0212807_0165062.jpg兄は、吊り橋から女性を故意に突き落とした殺人罪で逮捕されました。
やがて兄の裁判が始まり、弟は、法廷に目撃証人として召喚されました。
兄と弟との間に何があったのか?兄弟と女性との関係は?そして転落死事件は、偶発的な事故なのか?故意の殺人なのか?‥西川監督の優れた演出に兄役の香川照之(1965~)、弟役のオダギリジョー(1976~)、この若手名優二人を相手に新人女優の真木よう子( 1982~)が、触発されるように熱演しています。
高瀬比呂志撮影監督(1955~2006、50才病没)のヒンヤリした映像は、西川監督の狙いである‘人の心の闇’を良く表現していると思います。
「ゆれる」は、2006年に開催されたわが国の映画祭で各賞を多数受賞しています。
2006年キネマ旬報年間ランキング第2位でした。
by blues_rock | 2013-07-05 22:00 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)