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心の時空

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狼たちの街  シネマの世界<第165話>

a0212807_0241559.jpg1950年代初頭、西海岸の中心都市ロスアンゼルス(L.A.)は、朝鮮戦争も終わり(休戦となり)経済繁栄に湧いていました。
当時のロスアンゼルスには、アメリカ各地からその繁栄にあやかるため一攫千金を夢見て大勢の人が、移住してきました。
同時に繁栄の裏に必ず蠢(うごめ)く街の闇を支配するギャングたち、賭博・売春・麻薬・汚職などのブラック・マネーを狙うマフィア組織犯罪も激増しました。
ロスアンゼルス市警(LAPD)は、多発する凶悪犯罪を取り締まるため、市警本部長直属の組織犯罪特別捜査班「ハット・スクワッド」を組織しました。
彼らは、命を厭(いと)わず名も惜しまない男たちで、犯罪組織からの買収を断固拒否し、汚職に無縁な彼らなので政治的な圧力にも一切屈せず、犯罪の疑惑がある場合は、強引な違法捜査すら平然と行ないました。
a0212807_025826.jpgこの伝説の組織犯罪特別捜査班「ハット・スクワッド」をモデルにした映画やテレビドラマが、数多く製作されました。
その中で、私がお薦めする映画は、1997年の「L.A.コンフィデンシャル」、今年(2013年5月)日本公開の「 L.A.ギャングストーリー」、1996年の「狼たちの街」の3本です。
3本とも「ハット・スクワッド」料理(犯罪映画)ながら、シェフ(監督)によって味が、まったく違います。
この手の料理を美味しくために不可欠なスパイス‥クライム・バイオレンス・アクション・サスペンス・ミステリー・a0212807_0293842.jpgサイコティックの塩梅が、シェフの腕の見せどころなので、隠し味(キャスティング)も含め、シェフ三者三様の美味しい料理(映画)になっています。
「L.A.コンフィデンシャル」のスパイスは、クライム・サスペンス・ミステリー・バイオレンス、「 L.A.ギャングストーリー」の味付けは、クライム・バイオレンス・サスペンス、「狼たちの街」は、さしずめクライム・ミステリー・サスペンス・バイオレンスの効いた料理(映画)です。
映画「狼たちの街:原題、マルホランド・フォールズ(縁切りの谷)」が、他の2本と違うのは、ギャング抗争を捜査しa0212807_0301493.jpgていた「ハット・スクワッド」が、いつの間にかアメリカ軍の陰謀に巻き込まれて行くミステリアスな映画になっているからです。
リー・タマホリ監督(1950~、ニュージーランド出身)の不思議な雰囲気をもった演出も楽しみどころです。
捜査班のリーダーであるマックス・フーバー(ニック・ノルティ、1941~)に、若い女の無残な死体発見の報せが入り、駆けつけると女は、彼の元愛人でした。
そして、彼のもとに1本のフィルムが、届きました。
フィルムには、アメリカ軍基地の施設と、情事を楽しむ元愛人の姿が、隠し撮りされていました。
a0212807_0312457.jpgフーバーは、このフィルムを自分に送ってきた男性に接触、元愛人の死にアメリカ軍が、深く関与していることを知りました。
主演のニック・ノルティが、演じる捜査班リーダーフーバーの激しい感情と哀感溢れる表情の明暗も見どころです。
出演者は、個性的な俳優ぞろいで、とくに元愛人の情事の相手である将軍役のジョン・マルコヴィッチ(1953~)とニック・ノルティの絡みは、見応えがあります。
a0212807_0414968.jpg (付録)
ジョン・マルコヴィッチは、特異な俳優で、私の見た映画、「二十日鼠と人間」(1992)、「ザ・シークレット・サービス」(1993)、「狼たちの街」(1996)、「コン・エアー」(1997)、「ジャンヌ・ダルク」(1999)、「チェンジリング」(2008)など、難しい心理描写や精神的な異常を強調したどの役でもリアリティ溢れる演技を見せてくれます。
by blues_rock | 2013-05-20 00:21 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)