国宝 大井戸茶碗 喜左衛門(きざえもん)
朝鮮陶工たちに焼成された高麗茶碗は、ロクロ目や枇杷色釉、大きな口縁から竹の節高台にかけての形状と梅華皮(かいらぎ)状に縮れた釉薬の風情に、侘び・寂びの趣きを感じた日本「茶の湯、侘び茶」の茶人たちが、魅入られ茶碗として見立ててきました
茶人たちが、高麗茶碗に求めた見所のポイントは、大らかな作振りの素朴な姿と枇杷色釉の色調とが相まった静寂さの中に、削り取られた竹の節高台まわりと梅華皮(かいらぎ)釉との激しい景色の美しさにありました。
「大井戸茶碗 喜左衛門」は、そのすべてを備えた天下一の名碗と称されています。
私は、東京の五島美術館で開催された展覧会で見ましたが、風格ある見事な大井戸茶碗でした。