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心の時空

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a day in my life

漆(うるし)うるわし

漆(うるし)の語源は、麗(うるわ)しいの「麗し(うるわし)」に由来すると言い伝えられています。
木地に漆を塗った漆器のことを英語で‘JAPAN’と言い、陶磁器のことを‘CHINA’と言います。
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世界最古の漆器は、日本の縄文時代9000年前の遺跡から発見されました。
中国最古の漆器が6000年前なので、漆器は、古代日本人(縄文人)が、生活道具として発明したものを古代a0212807_2351195.jpg中国に伝えたのだと思います。
漆の木は、日本全域を始めとして東アジア地域(中国・朝鮮・台湾・ヴェトナムほか東南アジア)地域に生育する樹木です。
漆の木の樹液に含まれる漆(ウルシオール成分)は、真夏くらいの温度と梅雨時くらいの湿度があれば、ラッカーゼ酵素の作用で化学反応を起こし1週間程度で強力に凝固する性質をもっています。   (右写真:輪島塗蒔絵)
1万年も前に、漆の不思議なチカラを発見し、蔓(つる)を編んでカゴを作り、漆で塗り固めた生活道具(縄文カゴ=縄文ポシェット)を使っていた縄文人の知恵は、偉大です。
以前から漆芸には、興味はありましたが、今まで見たと言えるのは、松田権六(1896~1986)と黒田辰秋(1904~1982)の作品くらいでした。                       (下写真:根来足付盤、平安時代後期)
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金継ぎをするようになってから漆への興味が、だんだん膨らみ古い漆器も見るようになりました。
その中でも「根来塗り」の美しさに出会えたのはラッキーでした。 (下写真:根来練行衆盤、鎌倉時代)
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漆の成分には、塗料や接着効果以外にも、防虫や殺菌(滅菌)の効能があると知っていた日本人は、木地を漆で強化し、虫喰い防止と生活で長年使用できるよう意匠(デザインと装飾)にも工夫を凝らしました。
縄文時代から続く日本の伝統漆工芸は、科学的根拠と芸術性を合わせ持った日本文化の象徴です。
          
by blues_rock | 2013-03-20 00:03 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)