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ゼロ・ダーク・サーティ  シネマの世界<第132話>

昨日(2013年2月15日)封切られたキャスリン・ビグロー監督(1951~)の最新作「ゼロ・ダーク・サーティ」を今日早速見て来ました。(予告編はこちらから)
ビグロー監督は、女性ながら硬派でリアルな戦争映画を撮るのが、実に上手い監督です。
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彼女の映画にハデな戦闘シーンはありませんが、戦場の生死に関わる緊張感を登場人物たちに表現させる手腕は見事なものです。
映画のタイトル「ゼロ・ダーク・サーティ」とは、‘深夜0:30’の作戦決行時間を意味する軍事用語で、今回も男性顔a0212807_21234039.jpg負けの骨太な戦争映画でした。
前作「ハート・ロッカー」(2008 こちら)では、戦時下のイラクに派遣された爆弾処理班の兵士を主人公にした前線の息詰まる緊張感を表現しました。
「ハート・ロッカー」は、その年のアカデミー賞9部門にノミネートされ6部門で受賞、初めて女性監督がアカデミー賞監督賞を受賞した作品でした。
最新作「ゼロ・ダーク・サーティ」は、アメリカの面子を懸けたCIAによる9.11テロの首謀者ビンラディンの追跡と特殊部隊(シールズ)が、ビンラディンを暗殺するまでストーリーです。
a0212807_21313531.jpg映画は、2時間37分と長編ながら、ドキュメンタリー・タッチのリアルな映像が、臨場感を高め、パキスタンにあるビンラディンの秘密アジト(隠れ家)を発見し、一気に襲うまでの息もつかせぬクライマックス・シーンには迫力がありました。
CIA本部からパキスタンの首都イスラマバード支部に派遣された女性ながらも執念深く冷血な情報分析官マヤをジェシカ・チャステイン(1981~)が、熱演しています。(個人的な意見ながらアカデミー賞の発表は未だですが主演女優賞を受賞すると思います。)
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映画は、あまりにリアルで真実味があり、それゆえにCIAによる国家秘密漏えいも疑われましたが、キャスリン・ビグロー監督は、きっぱりと否定しています。
映画批評家から絶賛されている脚本は、マーク・ボール(1973~ジャーナリスト・脚本家・映画プロデューサー、
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2004年脚本「告発のとき」、2008年脚本「ハート・ロッカー」)のジャーナリストらしい地道で徹底した取材の積み重ねによるものと思います。
映画の生々しい拷問シーンやビンラディン暗殺のクライマックス・シーンは、アメリカでも賛否両論あったそうでa0212807_2134253.jpgすが、ビグロー監督は、取材に対し「人間としては、目をつぶりたくなる光景だけど、映画監督として事実をあるがままに伝える責任がある。」と明快に答えています。
期待通りの秀作でサスペンス映画ファンの方にお薦めしたい映画です。
(写真の左がキャスリン・ビグロー監督、右が主演のジェシカ・チャステイン)
by blues_rock | 2013-02-17 00:16 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)