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心の時空

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a day in my life

五十音  詩:北原白秋

a0212807_21352068.jpg北原白秋(1885~1942)は、明治時代後期に歌人・詩人として早くから注目され、1908年あたりから象徴主義・耽美主義の詩人として活躍しました。
1912年26才の時、隣人の男のドメスティック・バイオレンスに苦しんでいた女性(男の妻)と恋愛関係になり、金銭目的の姦通罪(当時の愚劣な法律)で告発され投獄されました。
1918年 夏目漱石門下の小説家で児童文学者鈴木三重吉(1882~1936)は、自分の主宰する児童文芸誌「赤い鳥 」(1918~1936廃刊)で、政府(文部省)が、推奨指導する唱歌を低級で愚かな詩として批判、児童文芸誌「赤い鳥」運動の童謡部門を北原白秋に一任しました。
北原白秋は、それまでの古臭い文語調の唱歌から、幼い子供でも分かる口語体で、子供が、感動する新しい児童文芸(童謡)を目指しました。
1933年鈴木三重吉と思想の違いで決別するまでの15年間に、北原白秋が「赤い鳥」で発表した童謡の数と質の高さは、詩人北原白秋のピークでした。
これから後の北原白秋の詩は、国粋主義的な作風になり、もう往年の‘斬新な詩人’ではなくなりました。
                                  ◇
    五十音
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水馬(あめんぼ)赤いな ア、イ、ウ、エ、オ
浮藻(うきも)に子蝦(こえび)もおよいでる
柿の木、栗の木 カ、キ、ク、ケ、コ
啄木鳥(きつつき)こつこつ、枯れけやき
大角豆(ささげに)に酸をかけ、サ、シ、ス、セ、ソa0212807_21435949.jpg
その魚浅瀬で刺しました

立ちましょ、喇叭(らっぱ)で、タ、チ、ツ、テ、ト
トテトテタッタと飛び立った
蛞蝓(なめくじ)のろのろ、ナ、ニ、ヌ、ネ、ノ
納戸(なんど)にぬめって、なにねばる
鳩ぽっぽ、ほろほろ ハ、ヒ、フ、ヘ、ホ
日向(ひなた)のお部屋にや笛を吹く

蝸牛(まいまい)、螺旋巻(ねじまき)、マ、ミ、ム、メ、モ
梅の実落ちても見もしまい
焼栗(やきぐり)、ゆで栗 ヤ、イ、ユ、エ、ヨ
山田に灯のつく宵の家
雷鳥(らいちょう)は寒かろ、ラ、リ、ル、レ、ロ
蓮花(れんげ)が咲いたら、瑠璃(るり)の鳥

わい、わい、わっしょい ワ、ヰ、ウ、ヱ、ヲ
植木屋、井戸換へ、お祭りだ
by blues_rock | 2012-11-19 00:31 | 詩/短歌/俳句/小説 | Comments(0)