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心の時空

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この愛のために撃て  シネマの世界<第85話>

フランス映画が、得意とする裏社会の犯罪映画(シネ・ノワール)ながら、ジャン・ギャバンやアラン・ドロンが、主演していた頃のシブイ男たちの犯罪映画ではありません。
a0212807_11361648.jpgフランス裏社会の犯罪を描いたシネ・ノワールもリュック・ベッソン監督の「ニキータ」(1990)から新世代の映画監督による‘シネ・ノワール・ヌーボー’になり、スピード感溢れるアクション映画になりました。
俊英フレッド・カヴァイエ監督の2011年映画「この愛のために撃て」も新世代のシネ・ノワールです。
カヴァイエ監督のスピード感あるテンポのいい演出にセンスを感じます。(公式サイト・予告編はこちら
a0212807_11363820.jpg映画は、単純明快なストーリーですが、サスペンス仕立てで最後までグイグイ引っ張り、息つくヒマもないスピードでアクションが続きます。
映画「この愛のために撃て」の上映時間は、1時間25分と最近の映画では、短い方ながら人混みでの銃撃戦など手に汗握るアクションのテンポに最後まで目が離せません。
主人公は、看護師と臨月近い彼の妻、もう一人麻薬組織の男の三人です。
ある日突然、妊婦の妻が、何者かに誘拐され、彼女の命と引き換えに病院に入院している麻薬組織の男(殺し屋)を運び出すよう看護師は、脅迫されました。
映画は、軍人でも刑事でもない市井の庶民が、麻薬組織とパリ警察を相手に必死で妊婦の妻を救出しようと孤軍奮闘する‥それだけのストーリーです。
病院内・警察署内や地下鉄構内の人混みで展開する追跡シーンは迫力満点、カヴァイエ監督の映画を撮るセンスが、光ります。
単純明快な痛快アクション映画ながら、そんじゅそこらに溢れる同種の映画にはない佳作です。
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ハリウッド映画のCGによる大袈裟でド派手なアクションにウンザリしている映画ファンには楽しめる映画です。
病院から看護師(ジル・ルルーシュ)が、救出を命じられた殺し屋(ロシュディ・ゼム)の非情と情とが混在した虚無的な雰囲気にフランス映画シネ・ノワールの伝統も感じました
by blues_rock | 2012-09-10 00:32 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)