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心の時空

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フランス特殊部隊GIGN ~ エールフランス8969便ハイジャック事件  シネマの世界 <第78話>

映画の原題は、「強襲(L'assaut)」と実にシンプルなのに、2011年に日本で公開された映画タイトルの長いこと、まるで映画の説明(キャッチ・コピーのよう)な長さで、配給会社スタッフのセンスを疑いました。
‘映画の説明のようなタイトル’のとおり、フランスに実在する対テロ特殊部隊「フランス国家憲兵隊治安介入部隊:略称GIGN」の活躍を描いたサスペンス&アクション映画です。
映画は、原題のとおりGIGNの精鋭チームが、ハイジャックされたエールフランス機を「強襲(L'assaut)」し解放するまでのシンプルなストーリーです。
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上映時間の1時間31分も気が付いたら終わっていたと感じるほど映画は、おもしろく一気呵成に展開します。
映像は、モノトーンに近い色彩とハンディカメラを使った撮影なのでテロ対策特殊部隊に密着しているような臨場感と緊迫したスピード感があり、ハラハラすること請け合います
フランスの映画監督は、「ニキータ」(1990)・「レオン」(1994)のリュック・ベッソン監督といい、この映画のジュリアン・ルクレール監督といい、銃火器を使うときの演出が実にうまく、身体能力があり、銃に手なれた俳優をキャスティングしているので演技にキレがありリアルです。
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ルクレール監督の映像構成に迫力があり「フランス特殊部隊GIGN~エールフランス8969便ハイジャック事件」は、ドキュメンタリー映画のようでした。
映画は、1994年12月24日、アルジェ(アルジェリアの首都)からパリへ向うエールフランス機8969便が、武装イスラム過激派GIAのテロリスト4名によってハイジャックされた実話をもとにしています。
テロリストの狙いは何か?‥フランス政府に突き付けた要求は、イスラム救国戦線(FIS)幹部2名の釈放でしたが、テロリストが飛行機をパリに向け出発させようとしていることにハイジャック対策本部の対テロ専門家が、疑念をもちました。
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事実、テロリストたちの真の狙いは、爆弾と燃料を積んだハイジャック機エールフランス8969便を200数十名の乗客もろ共、パリの‘エッフェル塔’に突っ込むという大規模な自爆テロを計画していました。
2001年9月11日ニューヨーク貿易センタービルへ、イスラム過激派のテロリストが、ハイジャック機2機で突っ込み、空前の自爆テロ事件を起こす7年前のことです。
イスラム国のアルジェリア政府とフランス政府との裏での駆け引き、フランス政府は、テレビ向けに「飛行機乗客の人命を最優先する」とアピールしながら、同時に戦闘機のパイロットへ「エールフランス8969便がパリに向かった場合、撃墜せよ」と命令する強かな二枚舌など、サスペンス・ドラマ趣向の気配りも十分です。
a0212807_209457.jpgルクレール監督の映画へのこだわりは、徹底したリアリズムにあります。
ルクレール監督は、テロリストと管制塔との会話記録、強襲(制圧)作戦内容、迫力ある銃撃戦などについて当時の記録を詳細に調べ映画製作に取り入れ、当時のニュース映像も使用しているので記録映画のようなド迫力があるのは当然です。
日本で某国のテロリストが、旅客機を乗っ取り東京へ向かい、スカイツリーに突っ込むという想定を政府はシュミレーションしているのでしょうか?
世界の不幸な現実を考えた場合、日本政府のインテリジェンス(情報収集能力)や危機管理能力と併せ、私たち日本国民の危機管理(安全保障)への認識と緊急事態対応への理解度は、どの程度のレベルだろうかとこの映画を見ながら考えさせられました。
a0212807_20104599.jpgロシアとの「北方4島」、中国との「尖閣列島」、韓国との「竹島」の領土問題に、さて未来の世界史は、日本政府と日本国民(つまり日本国家)にどのような評価をするのでしょうか?
ともあれ今は、あまりカッカせず、されど毅然と聡明な笑顔で、歴史的事実を踏まえ自国の領土であることを主張し続けましょう。
国際司法裁判所に提訴し、機会あるごとに国際社会に領有の正当性を主張していくことが肝要です。
わが国の外交能力を高め、強(したた)かに、しなやかに世界を味方にして百年の戦略を計りましょう。
by blues_rock | 2012-08-18 00:31 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)