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心の時空

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a day in my life

愛知県陶磁資料館

佐賀県有田市とならびわが国の二大磁器生産地である愛知県瀬戸市に愛知県陶磁資料館があります。
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2002年に見た「館蔵中世陶器<つぼ・かめ・すりばち>展」は、この美術館ならではの見事な展覧会でした。
陶磁器好きの人にとつて、ここは一日中いても退屈しない陶磁器の博物館です。
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とくに2階の陶片展示室には、壮観で美濃・瀬戸・常滑などを中心に全国各地の古窯跡や周辺のモノハラ(上写真)から発掘された陶片類が、部屋いっぱいに展示されていて、古陶磁と古窯に興味のある方には、数少ない絶好の研究場所(ここ以外で私は東京の出光美術館くらいしか知りません)です。
a0212807_2573066.jpg室町から安土・桃山時代にかけて村田珠光・武野紹鴎・千利休と受け継がれた“茶の湯”の作法と精神は、室町以前の喫茶(きっちゃ)で使われた端正な中国磁器から「わびさび」に美を求める茶の湯のために朝鮮古窯の雑器を見立て、同時に茶人の注文した日本独自の陶器を生み出しました。
当時の茶人たちの注文に応じ、瀬戸や美濃(土岐・多治見・可児)を始め伊賀・信楽、唐津などの古窯は、数多くの桃山陶の傑作を今に残しました。
江戸時代になると茶の湯も武家茶になり‘きれいさび’と呼ばれ、美濃焼の人気も下火となり陶工たちの自由奔放な「土と火と釉」の芸術性は失われ、窯も廃れ、やがて忘れ去られて窯跡さえも分からなくなり、歴史の中から消えて行きました。
a0212807_3121849.jpg後世に残された桃山古陶の中でとくに私が心魅かれるのは「古志野」です。
とにかく美しい‥昭和初期まで「古志野」は、窯跡も不明のまま瀬戸で焼成されたと言い伝えられてきました。
昭和初期、「古志野」の窯跡を発見し、現代に志野焼を再興したのが、荒川豊蔵(1894~1985、人間国宝)です。
この続きは、明日「豊蔵資料館と唐九郎記念館」で書きたいと思います。
by blues_rock | 2012-07-14 10:12 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)