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心の時空

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沈まぬ太陽  シネマの世界<第68話>

a0212807_10192026.jpg山崎豊子が、1995年から1999年まで週刊誌に掲載した長編小説「沈まぬ太陽」を原作に映画は制作されました。
小説(フィクション)が、掲載された当時から日本航空(JAL)の反発は大きく、日本航空(JAL)機内から小説を掲載した週刊誌は排除されました。
2008年の映画化に対しても「名誉毀損の恐れがある」と警告文を出したり、「日本航空の役員や社員を連想させ、日本航空と個人のイメージを傷つける」とクレームをつけて「法的な訴えも辞さない」とブラック・メールを送りました。
映画では、国民航空(NAL)になっていますが、紛れもなく日本航空(JAL)の崩壊をテーマして撮影した映画でした。
当時、新聞・TV・サイトなどのニュースは連日連夜、映画をなぞるように‥巨額の累積赤字(債務超過)を抱え経営破綻(倒産)した日本航空について報道していました。
結局、国は公的整理に踏み切り、会社更生法を申請して裁判所の管理下に置き、あげく莫大な税金を投入して、タレ流された巨額の債務圧縮しながら日本航空は、まだ再建途上にあります。
a0212807_1022791.jpg日本航空は、戦後一貫してナショナル・フラッグ(国旗を付けた航空会社)の国策会社として巨額の国家予算を長年湯水のように浪費した挙句のこの体たらく(倒産)ですから、納税者は、怒り心頭‥呆れ果て開いた口が、ふさがりませんでした。
航空行政に関わる莫大な国家予算を利権に癒着し、全国各地に赤字を垂れ流す要りもしないローカル空港をいくつも建設してきたのが、国土交通省(の官僚)・航空業界(の経営者)・自民党(航空族議員)のワルたちでした。
彼らが、ナショナル・フラッグの日本航空を利用、骨の髄までしゃぶり尽くし、挙句倒産させたというのが、真相でしょう。
まあ、日本航空の経営者・労働組合も同罪で、無能・無責任の誹りは免れません。
日本航空の株価は、2千円/1株以上の時もありましたが、暴落して1円/1株の紙クズとなり、上場廃止(市場追放)‥巨額の債務超過を抱えた会社の株主は、当然株主責任を問われ、そのリスクを負担したわけで、キャピタリズム(資本主義)とは厳しいものです。
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この映画のリアルなストーリーに日本航空の労働組合が、事実と違うと抗議したと新聞記事で読みました。
これを読んで同じ穴のムジナが、反省する風でもなく今さら何を言うと私は笑ってしまいました。
a0212807_10354920.jpgまさに「天に唾する」とは、こんなことを言うのでしょう。
途中10分の休憩時間を入れる長い映画(上映時間202分)でしたが、映画の展開を見ながら日本航空の崩壊への経過を重ね合わせて行くと、日本航空の末路は、当時から予想できたことが良く分かりアッという間に3時間22分は終わります。
「天網恢恢疎にして漏らさず」と言ったところでしょうか。
by blues_rock | 2012-06-02 01:17 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)