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心の時空

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第9地帯  シネマの世界<第65話>

脚本・監督ニール・ブロムカンプ(1979~)、主演シャールト・コプリー(1973~、映画監督・プロデューサー)という南アフリカ共和国出身の30代コンビによる2009年(日本公開2010年)の映画です。
二人は、旧くからの友人で劇中の主人公のセリフは、主演したシャールト・コプリーのアドリブだとか‥脚本を書いたニール・ブロムカンプ監督が、彼をいかに信頼しているか分かります。
a0212807_355866.jpg映画ストーリーの設定は、少し奇想天外ながらもCNNニュース映像を見ているようなドキュメンタリー・タッチの撮影手法と導入の編集が、映画の始まりに興味を持たせてくれました。
南アフリカ共和国の首都ヨハネスブルグの上空に、巨大な宇宙船が現れ20年が過ぎ‥二足歩行をするカマキリかエビのような容姿のエイリアン(映画に登場する人類は、彼らを“エビ”と呼び蔑視)は、自分たちの母船をヨハネスブルグ上空に滞空させ、地球に難民として長期滞在していました。
エイリアンたちは、人類に「第9地帯」に強制隔離され、そこでスラム化して暮らしていました。
「第9地帯」の“エビ”も増え180万になっていました。
a0212807_3582167.jpg南アフリカ共和国では、現実に今から18年前(1994年)まで少数の白人政府が、大多数の有色人種国民(原住黒人)にアパルトヘイト(人種隔離政策)を行なっていました。
そのソエト地区に強制隔離された人々の原風景そのままに映画では、人類がエイリアンを“エビ”と蔑視、差別し圧制していました。
ほとんどのエイリアンは、高度の知能と文明を持ちながら、何かの理由で生存意識が退化しており、人類の抑圧に抵抗して自由になる意思も気力もありませんでした。
スラムでは、ヤミで取引されるキャット・フード(猫のえさ)が、彼らの最高のご馳走でした。
その中に地球を脱出して、一旦故郷の惑星へ帰り、体制を整えてまた同胞を救いに戻ろうと密かにスラムの地下に隠した司令船を修復し、希少な特殊燃料を蓄積している“エビ”の親子がいました。
a0212807_3584935.jpg主人公のエイリアン担当課長は、“エビ”の親子の暮らすあばら家を捜索したとき奇妙なカプセルに入った液体を誤って自分に噴射してしまいました。
そして日が経つうちに、彼の手や体がエイリアンである“エビ”の容姿に変態し始めました。
人類からエイリアンへ変化していく主人公‥彼の変化した特異なDNAが、高額な価値を生むと知る生命工学会社は、傭兵たちに彼の拉致(捕獲)を指令します。
“エビ”のスラムで、彼ら相手のヤミ市場を支配する黒人ギャングのボスは、エイリアンのパワーを知っているのでエイリアンに変態した彼を食べるとエイリアンのDNAが自分にも授かると信じ手下に捕獲を命じます。
a0212807_3593716.jpg主人公の変態を止めるただ一つの方法は、エイリアンの惑星にありますが、彼は3年という歳月を地球で待たなければなりません。
エイリアンの親子は、首尾よく司令船を発進させ母船にドッキングし無事エイリアンの惑星へ帰り、彼に約束した変態抑制治療薬を持ってまた地球へ戻って来るのでしょうか?
映画は、ここで終わりますが‥3年後エイリアンの宇宙船で“エビ”の親子と一緒に飛来する高度知能を持つエイリアンと欲望に支配された人類との再遭遇はあるのか‥映画「第9地帯」の続編も見たいものです。
by blues_rock | 2012-05-23 03:53 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)