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心の時空

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a day in my life

陸奥(みちのく)の美術館 ‥ 岩手県立美術館

岩手県美術館を最初に訪ねたのは、いつの頃だったか‥ずいぶん以前のことでした。
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2001年の秋に現在の場所(‥JR岩手駅からタクシーで10分くらい)に、新しい美術館が建設されてから二度訪ねました。   (上写真:岩手県立美術館、下写真:松本竣介・舟越保武展示室)
a0212807_111338.jpg旧美術館は、博物館と併設で、盛岡市北東の少し不便な場所にあったように記憶しています。
旧美術館のまわりは、環境が良く、いつ訪ねても庭から美しい岩手山が、眺められました。
新美術館も施設の規模なら立派なハコモノ美術館ですが、ここ岩手県立美術館には近代日本美術史(洋画史)に個性的な作品を遺した二人の画家と日本の彫刻界を代表する彫刻家それぞれの特別展示室があり美術館の価値を高めています。
a0212807_23351914.jpg入り口から広い階段を二階へ上がると三人のそれぞれの特別展示室がありゆっくり鑑賞できます。
二人の画家と彫刻家とは、盛岡市出身の萬鉄五郎(1885~1927)・松本竣介(1912~1948)・舟越保武(1912~2002)です。
萬鉄五郎は、日本洋画の前衛でフォービズム・キュービズムの先駆者、彼の代表作の一つである「赤い目の自画像」を見ることができます。
松本竣介と舟越保武は、盛岡中学校の同期生ですが、東京では絵画と彫刻という別の道へ進みます。
松本竣介は、中学生の時病気で聴覚を失い、音のない世界で絵を描き二科展などで活動、在野の画家として36才の若さで亡くなりました。
彼の特別展示室では「序説」他松本竣介ならではの個性的で画品のぶれのない風景画や人物画の小品をまとまって見ることができます。
舟越保武は、「長崎26殉教者記念像」(1962年)で有名ですが、終生クリスチャンとして真摯に石と向き合い、彼の彫刻は静謐で信仰と美の調和を感じます。
a0212807_1494125.jpg特別展示室には、「長崎26殉教者記念像」の彫像(数体)・「ダミアン神父」・「原の城」の大作と数多くの美しい女性頭部像、清楚な女性胸像があり、長い時間いてもいつも見惚れてしまい立ち去ることができませでした。
舟越保武の随筆集「巨岩と花びら」(1983)も文章が凛としてすばらしく、彼の美意識・人柄が良く分かり、この本を読まれて岩手県立美術館に彫刻作品を見に行かれた方もあると思います。
(詳しくは、2011年7月16日掲載「彫刻家 舟越保武」を参考にしてくださると幸いです。)
by blues_rock | 2012-04-22 02:05 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)