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心の時空

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a day in my life

早川義夫 ‥ サルビアの花

a0212807_2136176.jpg早川義夫(1947~)は、1960年代後半、彗星のように現れ消えた前衛(サイケデリック)ロックバンド、ジャックスのリーダーでした。
彼が、ジャックス(1967~1969)解散後にリリースした「サルビアの花」(詩:相沢靖子・曲:早川義夫)は、それまでジャックスにあった殺気立った異様な雰囲気がなく、彼の繊細な歌声が心に残る名曲です。
ジャックスは、グループサウンズと呼ばれた当時の歌謡バンド全盛期にあって、ミーハーな人気を得ることはありませんでしたが、日本オリジナル・ロックの先駆けバンドでした。
ジャックスの個性と魅力は、1960年代の社会変革に若者の苦悩と葛藤を言葉にした詩に、早川義夫が曲を付け彼の情念溢れるヴォーカルで音楽にしたロックでした。
a0212807_215311100.jpgまだ世界でパンクロックもプログレッシブロックも誕生していない時代に、早川義夫率いるジャックスのロックは、すでにそのスピリッツを兼ね備えていました。
バンドメンバーも東京芸術大学音楽学部の学生、全共闘全学連(確か中核派)活動家などてしたからライブでもめたり、学生デモ当日はライブ中止になったりと随分たいへんだったようです。
1968年9月LPアルバム「ジャックスの世界」を発表し、翌1969年に解散しました。
a0212807_21542025.jpgアルバムには「マリアンヌ、時計をとめて、からっぽの世界、われた鏡の中から、裏切りの季節、ラブ・ジェネレーション、薔薇卍、どこへ、遠い海に旅に出た私の恋人、冷たい空から500マイル」など今聴いても新鮮な曲が、ずらり収録されています。
「マリアンヌ」・「時計をとめて」(名曲、多数の歌手がカヴァー)・「ラブ・ジェネレーション」(ザ・フーのマイ・ジェネレーションを意識している)など印象に残りました。
とくに「からっぽの世界」は、歌詞の中にある「ぼく唖(おし)になっちゃった‥」の唖という言葉が、出版禁止用語で(言葉狩りの愚劣さです)、LPレコード(東芝エキスプレスEP-7704)は廃盤となり、発売枚数も少なかった(つまり前衛過ぎて売れなかった)ので、現在非常に高額のプレミア付きで取引されています。
1972年早川義夫は、音楽の世界がイヤになったのか完全に引退し、早川書店の主となり、それ以来「ジャックス」は、インディーズに熱狂的ファンを持つ日本ロック黎明期の伝説で語られる幻バンドとなりました。
それから23年経った1995年早川義夫は、大勢のファンから呼び戻されるように再デビューし穏やかに演奏活動を続けています。
後年、ジャックスをわずか2年で解散した理由について質問されたとき早川義夫は「売れなかったからだ、売れたら続けていた」と語ったそうですが「本当かなあ?」と当時からのファンであった私は思いました。
Θ YouTube   早川義夫 : サルビアの花
http://www.youtube.com/watch?v=dlWX49TOghs&feature=related
by blues_rock | 2012-04-20 00:00 | 音楽(Blues/Rock) | Comments(0)