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心の時空

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a day in my life

認知症とゴッホの話

高齢者のデイサービスで、時々「絵の話」をします。
私が、話をするお相手の高齢者の皆様方には、個人差はあるものの5人中4人くらいに認知症の症状(あるいは兆候)が見られます。
症状と言っても、見当識障害や記憶障害さらに軽い徘徊(はいかい)などですが、興味があることには、熱心に耳を傾けられ、話に集中されます。
先日、「ゴッホの絵」の話をいたしました。
日本人になじみ深く有名な画家なので、ゴッホの名前は、全員が知っておられました。
私が、いままで見たゴッホの絵について高齢者の皆様方にできるだけ分かりやすいよう具体的に話しました。
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パソコンを42型TVにつなぎ、大型液晶画面にゴッホの絵を映し出し、それを見ていただきながらゴッホのプロファイルを紹介、ゴッホの絵の魅力について皆様方と対話(Q&Aなど)しながら30分くらい話しました。
○ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは、オランダ人で1853年生まれ1890年に自殺(享年37才)したこと。
○父親は、キリスト教の宣教師で、ゴッホも若い頃、伝道師志望であったこと。
○「炎の画家」と称され、天才画家ゴッホと言われているが、絵は独学だったこと。
○画家としての活動は、自殺するまでの10年間で、2,000点の絵を描き残したこと。
○生涯売れたのはたった一枚、弟テオが、ゴッホ(兄ヴィンセント)の生活を支援したことや極貧生活のために描いた絵を酒や食べ物と交換したこと。
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○ゴーギャンとの共同生活は、2か月で終わったこと。
○耳きり事件を起こし、精神病を患い、ついにピストル自殺したこと。
○画家ゴッホ誕生のターニングポイントは、29才娼婦との同棲、彼女をモデルに多くの絵を描いたこと。
○浮世絵の影響を受け、精神病治療のためのアルル移住し、傑作の数々「ひまわりの絵(生涯12枚)と自画像(生涯40枚)」を描いたこと。
○トピックスとして‥ゴッホの傑作「ガッシュ医師の像」は、弟テオの妻により、当時300フラン(=5千円くらい)で売られましたが、先年ニューヨークの競売にかけられ125億円の価格で落札されたこと。
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○ゴッホの人生は、純粋で無垢な性格なゆえに、残酷な運命と出遭い、挫折感に苛(さいな)まれ、自ら精神を病みながら‥ただ命を燃やすように、一心不乱に絵を描き続けた一生だったこと‥など話しました。
ゴッホの絵(TVに映した画像)を見つめる高齢者の皆様方のキラキラした目が、私の印象に残りました。
美しい絵やすばらしい芸術作品に出会うと見ている人の心が、共感いたします。
感動に老いも若きも、男性も女性も、認知症か否かも関係ありません。
「ゴッホの絵」の話をしながら感受性は、人間の大切な宝物であることを改めて感じました。
by blues_rock | 2012-02-27 00:07 | 高齢者介護(認知症) | Comments(0)