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心の時空

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ミュンヘン  シネマの世界<第46話>

a0212807_23415488.jpg6年前の冬、東京で見た映画でしたが、先日DVDで改めて見ました。
スティーヴン・スピルバーグ監督(1947~)が、時おり発表するシリアスな映画の秀作です。
スピルバーグ監督は、娯楽性の高い映画を発表し続け大ヒット‥「ジョーズ」・「未知との遭遇」・「E.T」・「インディ・ジョーンズ」・「ジュラシック・パーク」・「AI」・「ターミナル」・「宇宙戦争」など、その時代に話題となる映画を数多く発表してきました。
近年封切りされる映画では、スティーヴン・スピルバーグの名は、製作者か製作総指揮者としてクレジットされることが多くなりました。
そんな多作なスピルバーグ監督作品の中に、キラリと光るシリアスな名作映画‥社会に問題提起する作品が、いくつかあります。
1987年「太陽の帝国」、1993年「シンドラーのリスト」、1998年「プライベート・ライアン」、2006年「ミュンヘン」などの作品は、戦争の悲惨さや残忍さを、テロ(地域戦争)の無益な殺戮を、リアルな映像とシリアスな心理描写で表現しています。
映画「ミュンヘン」が、日本公開されたのは2006年2月(アメリカでは2005年12月公開)でした。
a0212807_23423966.jpgアメリカの同時多発テロが発生したのは、2001年9月11日ですから、映画「ミュンヘン」は、9.11後に“テロ”が主題の映画を撮影したことになります。
9.11後のアメリカは、テロを語ることすら禁忌でしたから、スピルバーグ監督のテロが、テーマの映画を撮影した勇気と信念には、敬服しました。
映画のストーリーは、1972年西ドイツのミュンヘンで開催されたオリンピックでイスラエル選手団が、パレスチナのテログループ‘黒い九月’11名に襲撃され惨殺された事件から始まります。
その報復と制裁にイスラエル政府は、諜報機関モサドの指揮のもと5名の極秘特務グループを編成しました。
a0212807_23461312.jpgユダヤ人同胞を殺したテロ実行犯11名を探し出し、密かに暗殺するよう指令を受けた5人は、敵味方入り乱れての虚々実々の情報をもとに、1人ずつ暗殺していきますが、仲間も3人失いました。
テロにはテロが、暗殺には暗殺が、憎悪には憎悪が‥敵を1人殺しても、新しい後任の敵がまた1人と、血で血を洗う戦いが続きます。
ついに家族も危険に巻き込む終わりのない任務に、主人公の祖国愛が揺らぎ迷い始めました。
作戦途中ながらモサドに退役を願い出て、それまでの功労により退役が受け入れられ、家族の待つアメリカに向かいます。
a0212807_23463191.jpg彼の家族との平安な日々もつかの間‥自分と家族の周辺に彼らを監視する組織の気配を彼は感じました。
ある日、モサドの元上司から呼び出された彼は、家族と一緒に祖国に帰り、祖国イスラエルと家族のためにもう一度働くよう告げられたのでした。
私は、スピルバーグ監督作品では「太陽の帝国」・「シンドラーのリスト」・「プライベート・ライアン」・「ミュンヘン」と続く戦争の不条理と人間の悲哀をテーマにしたシリアス映画4部作を大いに評価いたします。
by blues_rock | 2012-02-13 00:33 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)