天皇家の戸籍 ‥ 居所・住所・本籍地のこと
先年、初めて「本籍地」を生地実家から福岡市の現住所に移す手続きをしました。
その時、居所・住所・本籍地の意義・役割について考えました。
居所は、読んで字のごく「居る所」なので住所(住民票のあるところ)ではなく、単に生活している場所こと、単身赴任先など良い例です。
住民税は、居所(生活しているところ)ではなく、住民票のあるところに支払っています。
選挙権(選挙区)は、当然のことながら住民票のあるところにあります。
選挙権がないと国政や県政の政治に参加できず、無能な政治家や傲慢な官僚のクビを切ることはできません。
いま同一家族が、別々に分かれて生活する二居所暮らし増えています。
二居所暮らしとは、仕事(単身赴任・就職先など)や定年退職後の生き方・趣味などで、家族がそれぞれ別の土地で生活することです。
居所での暮らしには、水道・下水道・ゴミ回収など公的なサービスを必要としますが、居所に住民税は、支払ってはいないのです。
本籍は、戸籍に記載される住地で、必ずしも住所とイクオール(同じ)ではありません。
○○丁目○○番地までの本籍もあり、同じ番地に数百世帯数千人が、同じ本籍という場合もあります。
私の移した新しい本籍地では、そうなりました。
ともあれ、戸籍があるから国籍があり、各種税金の納税義務(高額すぎます)と併せ義務教育も受けられ国民年金の受取り(少額すぎます)もできるのです。
海外旅行など外国に出かける時は、必ずパスポートが必要で、取得申請には戸籍抄本がないとパスポートの申請を受け付けてもらえませんし、パスポートがないと日本人として絶対、出国も入国もできません。
居所・住所・本籍地‥戸籍=国籍=日本人、そんなことを考えました。
ところで、天皇ファミリーに戸籍がないということを知っている国民は少ないと思います。
2004年天皇は、あえて「自分は日本人です」と発言されました。
戸籍がないなら、国籍もありませんし、国籍のない日本人が、日本にいることはできません。
天皇は、ご自分の民法上の国籍のことではなく、日本国憲法の象徴としてご自分の立場を言われたのでしょう。
皇室ファミリーには、戸籍(本籍)がないので納税の義務はありませんし、当然年金ももらえません。
皇居は、東京の千代田区1丁目1番地にありますが、そこに天皇家の戸籍は、もちろんありません。
パスポートがないので、皇室ファミリーはプライベートな家族旅行などできません。
皇太子妃の雅子さんの深い心の悩みは、やさしいご主人(皇太子)とかわいらしい愛娘(愛子さん)と一緒でも、案外民間人であった頃のアイデンティティ喪失(自己喪失)にあるのかもしれませんね。