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心の時空

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a day in my life

東京の古陶磁美術館

東京には、近代の数寄者が、古陶磁に心を奪われ収集した名品揃いの個人コレクションが、いくつかあります。
その個人コレクションを展示した古陶磁美術館を訪ねては、古陶磁の名品を見てきました。
a0212807_15741.jpg出光美術館(千代田区丸の内)は、JR有楽町駅からすぐ帝国劇場の9階にあります。
美術館の大きな窓からは、江戸城跡の松の緑が、四季折々に美しく、仙崖和尚(1750~1837博多の聖福寺禅僧)の書画千点に及ぶコレクションは、貴重です。
仙崖和尚については、11月2日「絵の話‥□△○(仙崖)」に書きましたので興味のある方は、そちらをご覧ください。
出光美術館の古陶片資料室へは、幾度となく足を運び眺めてきましたが(たぶん)世界のどこにもない古陶磁片の貴重なコレクションと推察します。
a0212807_0423474.jpg日本・中国・朝鮮を始め、世界の著名な窯跡や古代都市遺跡から発見された古陶磁片を時代と場所(古代の国)別に、体系的に区分整理しているので、古陶磁の学術的な実物資料館としても、超一流です。
他にも、絵唐津、中国龍泉窯青磁などの古陶磁の逸品は、必見です。
根津美術館(港区南青山)の収蔵品もまたすばらしく、必見の価値があります。
尾形光琳の燕子花図はじめ国宝7点、重要文化財指定32点、古陶磁コレクションは言うに及ばず、仏典・書跡・墨蹟など考古資料の収集などいったいどれくらいあるのか分かりません。
a0212807_0433014.jpg日本庭園も美しく南青山の住宅街の中に静寂な場所を提供しています。
五島美術館(世田谷区上野毛)にも、根津美術館と同様、国宝・重要文化財が、数多くあります。
庭園は、広大で美しく、東京に古(いにしえ)の日本の自然が、異空間のように存在しています。
初めて大井戸茶碗「喜左衛門」(国宝、京都大徳寺の孤蓬庵所蔵)を見たのも、この美術館でした。
古伊賀水指・中国龍泉窯・鼠志野茶碗(峰紅葉)は、垂涎の逸品です。
畠山美術館(港区白金台)には、茶陶を中心とした見事なコレクションがあります。
風流茶人が、自らの数寄のまま数寄を極めていくと‥どこまで至るのか、稀代の数寄者に問うてみたいものです。
静嘉堂文庫美術館(世田谷区岡本)へは、東急田園都市線二子玉川駅からバスに乗り静嘉堂文庫バス停で降りると正門があり、森の小道をしばらく歩くと岡本の広大な自然の中にようやく美術館の建物が見えてきます。
a0212807_049170.jpgこの美術館の厖大なコレクションは、日本・中国中心の古美術品で、岩崎弥之助(号静嘉堂)・小弥太親子が収集したものです。
とくに「曜変天目茶碗(稲葉天目)」は、中国南宋時代(12~13世紀)の建窯で生成されたもので大名物です。
世界に現存する曜変天目茶碗は、わずか3点‥いずれも日本にあり、3碗いずれも国宝です。
京都の大徳寺(龍光院)と大阪の藤田美術館が、各1碗所蔵しています。
a0212807_0565718.jpg曜変は、耀変とも書き、星の瞬き(輝き)を意味する耀の字が、当てられていました。
作者は不詳ですが、形状や大きさが良く似ていることから同じ陶工(同一人物)の作ではないかと推察されています。
時空を超えて作品だけが、目の前に存在し、その芸術品に宿る名もなき陶工の魂に、大いに感動いたしました。
by blues_rock | 2011-12-13 22:19 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)