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心の時空

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a day in my life

今年見た韓国映画  シネマの世界<第36話>

韓国映画に‘食べず嫌い’のような思い込みがあって、ほとんど見ませんでした。
つまり、どうせ‥甘ったるい恋愛戯れものか、過剰な愛国的戦争もの、とポスター(&タイトル)をチラッと見て勝手に想像していました。
今年見た3本の韓国映画は、私の勝手な想像(思い込み)を見事に打ち壊しました。
‘韓国映画’の実力に驚きました。
私が見た3本の映画に共通のテーマは、復讐・破壊(暴力)・虚無(孤独)で、映画を見終えるとズシリとするものを感じました。
a0212807_19252211.jpg復讐には復讐、暴力には暴力、やられたらやりかえす、映画(映像)という虚構の世界の出来事ながら、生々しい現実感(レアリティ)があるのは、映画のシナリオ・映像・演出・役者が、すばらしいということです。

◇「息もできない(2010)」‥社会の底辺で借金の取り立てを仕事にしている主役の若者(チンピラ)をヤン・イクチュン(1975~36才)、荒んだ心の置き場もないイラ立ちを実在感あふれる表情で演じています。
借金の取り立ては、暴力的で冷酷そのもの容赦ありませんが、ふと人知れず見せる不器用なやさしさと虚無の表情に、映画監督ヤン・イクチュンとして撮りたかったものがあるように思えました。
主演のヤン・イクチュンは、この映画の制作・監督・脚本・編集も担当しており一人5役を担っています。
彼が、俳優として登場する粗暴なチンピラの表情と映画監督としての素顔に、同じ人物と思えないくらいの差異があり、これからの彼の才能に大いに期待したいと思います。
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◇「悪魔を見た(2011)」‥連続殺人犯(チェ・ミンシク)に若い女性が惨殺され、遺体をバラバラにされて、川に捨てられた事件が発生します。
被害者の婚約者は警察官(イ・ビョンホン)で、彼の殺人犯への怨念(怒り・憎悪)は、すざまじく、陰湿な復讐が、映画のストーリーです。
連続殺人犯役の名優チェ・ミンシク(1962~49才)が、猟奇的な殺人鬼を生々しく怪演しています。
「冷たい熱帯魚」・「アンチ・クライスト」を見た時、感じた鉛を飲み込んだような重い映画でしたが、キム・ジウン監督(1964~47才)の次回作は、ハリウッドでとか‥ぜひ韓流魂の映画をみたいものです。

◇「アジョシ(2011)」‥リュツク・ベンソン監督、ジャン・レノ主演の映画「レオン」の韓国版といったところです。
元特殊工作員ながら過去に関わった事件で心に傷を負い、今は人目を避けて場末で小さな質屋を営むアジョシ(おじさん)を演じるのがウォン・ビン、名作映画「レオン」のジャン・レノの役回り、ただ一人のトモダチが隣りに住む孤独な少女、役をキム・セロン、少女時代のナタリー・ポートマンを思わせます。
少女の母親は、麻薬中毒のショー・ダンザーでした。
ある日、彼女は中国マフィアの麻薬を盗み、質屋に入れた荷物に隠しましたが、麻薬を探しに来たマフィアの手下は、母親を惨殺、少女を拉致し連れ去りました。
マフィアは、麻薬取引のほか子供を誘拐し臓器を取り出し密売する犯罪にも手を染めていました。
a0212807_19303256.jpg激怒したアジョシは、少女を救い出すため行動を開始しました。
鍛え抜かれたウォン・ビン(1977~34才)の肉体とクールな表情が、すばらしくアクション・シーンも代役なしで撮影したとか、彼にもハリウッドからのオファーがきっと行くでしょう。
マフィアの殺し屋役のタイ人俳優のタナヨン・ウォンタラクン、ボスのイカレタ弟でサイコなマフィア役のキム・ソンオ、ともに印象に残る存在感がありました。
これから韓国映画を見る機会が増えそうです。
by blues_rock | 2011-12-05 21:41 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)