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心の時空

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a day in my life

星野焼 源太窯

福岡県八女市黒木(くろぎ)町の樹齢600年という“大藤”は、国の天然記念物に指定されており、昔から「黒木の大藤」として有名です。
a0212807_0225127.jpgとくに大藤の開花シーズンともなると大勢の花見行楽の人たちで騒がしくなるので、雑踏の花見もなかろうと長い間行きませんでした。
今年ついに観念し予想通りの喧騒の中で初めて「黒木の大藤」を見ました。
風に吹かれ揺れる古木の藤を見上げていると、儚(はかな)く散った桜のあとを追うように咲く藤の、少し青みがかった薄紫色の美しい花に風情を感じました。
花見の喧騒から逃れ黒木町の山道を北へ向かい、上陽町からさらに東へ行くと山間(やまあい)に星野村はあります。
先日友人が、「土泥棒」という一冊の本と、星野焼(星野源太窯)陶器の大皿をプレゼントしてくれましたので早速本を読みました。
本の著者は山本源太さん(1942~)、星野村で明治初期に途絶えた星野窯を再興し、幻といわれた“夕日焼”を再現した方で、「土泥棒」を読み無性に「星野村」の窯元に行きたくなりました。
突然訪れた初対面の私にイヤな顔もされず源太さんは、気さくに話に応じてくださいました。
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まわり山に囲まれた庭でお茶(‥星野村は緑茶の産地として有名)をいただいているとお菓子の入った小皿に目がとまりました。
白い椿の花を想わせるカタチに少し窯キズがありました。
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その窯キズに「金継ぎ」をしたら美しいだろうな‥とダメ元で「金継ぎしたいので譲ってください」とお願いしたところ苦笑いされながら快く了解していただきました。(「金継ぎ工芸」はこちら
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それから話題は「金継ぎ」に移り、ご自分の陶器勉強のために集められた古唐津茶碗・中国龍泉窯青磁皿・李氏朝鮮白磁碗など奥から持ち出され見せていただきました。
山本さんは言葉少ないながらも、長年「土・釉・窯・火」の研究に没頭されてきたことが、よく分かりました。
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長居したお礼を言い帰ろうとしていると「金継ぎするなら‥」と、縁の欠けた茶碗と夕日焼のグイ呑みをお土産にいただきました。
普通名の知れた陶芸家(山本さんは自分を陶工と言われますが)は、満足した完品のほかは、破壊して物原(ものはら:陶器の墓場)に捨て、自分の窯の銘柄(ブランド)を守ろうとします。
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山本さんには、そんな考えも気持ちもないようで、融通無碍で悠々としておられました。
白椿輪花皿の窯キズの「金継ぎ」に加え、縁の欠けた「茶碗とグイ呑み」二品の「金継ぎ」が、ようやくできましたので山本さんに批評していただこうと思っています。
by blues_rock | 2011-11-21 01:06 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)